AOpen AK77-333 ES

メーカー : AOpen
価格 : オープンプライス
URL : http://www.aopen.co.jp/

ES(評価)版のため、製品版と異なる場合があります。

概要。
今回取り上げるのは、VIA製最新Athlon用チップセットのKT333を搭載したマザーボードです。
このKT333というチップセットについては、実際に搭載マザーが販売開始される寸前まで、 スペックに関する情報が錯綜していましたが、とりあえずKT266Aとの差はノース(チップ)の違いによって生まれる
・ メモリの166MHz(DDRで333MHz)動作に対応。
という一点に尽きるようです。ちなみにサウスはKT266Aと同じチップを利用することに なっていて、今回のマザーにもATA133対応KT266Aマザーと同じ、VT8233Aというチップが 搭載されています。
ここで今回取り上げるマザーを眺めてみると、
     
(左の写真):CPUソケット周りは結構狭めでCPUクーラー固定側の方にコンデンサが近接 していて、ALPHA製のような固定時にラジオペンチを使用するタイプだとかなり厳しそうです。
(中央の写真):今回のマザーでは空きパターンになっていますが、日本向けの製品版には USB 2.0(VIAチップ)が搭載されるそうです。
(右の写真):個人的に初めて見た付属の黒いFDD/IDEケーブルです。ATA133ケーブルが黄色 なのは少し残念ですが、この辺の小さなこだわりには好感が持てます。
続いてBIOS設定を見ていきます。
CPUのVcore設定は最大で1.85Vと低めな一方で、最低は1.10Vまで設定可能になっていました。 ここまで下げられるマザーはあまり見かけませんので、CPUの電圧を下げて使用しよう(発熱を減らそう)と考えている方に とって貴重なマザーになりそうです。
FSB(100/133)を除いてほとんどの設定がBIOS上で設定可能なジャンパフリーマザーですが、 CPU倍率についてはマザー上でも設定可能となっています。FSBはジャンパで133MHz設定時に 最大156MHzまでと、CPU側の166MHz化がまだまだ遠い話であることを実感させてくれます…。
メモリ周りはほぼFSBと非同期となっていて、FSB100MHzのときでも166MHz設定が可能です(ただしPCIの3倍=100MHzはFSBも100MHzの場合のみ)。
AOpenのドライバページで、 ほとんど共通であるはずのAC97コーデック用サウンドドライバがAK77-333用のみ別になっているのに疑問に感じていたところ、どうも今回のマザーには単体で5.1ch出力が可能ALC650というコーデックチップが採用されているようです。

ベンチマーク。
それではベンチマークです。計測の際BIOS設定はデフォルトにしてありますので、設定次第で一部のテストでは1-2割ほど結果が向上する場合があります。
テスト環境 :
Athlon XP 2000+ / 256MB (PC2100:CL=2/PC2700:CL=2.5) / GeForce 3(Ver.21.83)
Windows 2000SP2 (DirectX 8.1) / 各種最新チップセットドライバ
今回もFSBの微妙な違いにより動作クロックに差が出来てしまっています。
EP-8K7A
(AMD760)
K7T266Pro2-RU
(KT266A)
K7S5A
(SiS735)
AK77-333
(KT333)
1666.37MHz(133.31MHz) 1672.61MHz(133.81MHz) 1659.60MHz(132.77MHz) 1666.37MHz(133.31MHz)
差は最大で13MHz、決して大きな差ではありませんが、微妙な差も拾ってしまうベンチマークでは無視できない差のようにも感じます。それでは最初はメモリ周りから。
■ SiSoft Sandra 2002 - Memory BandWidth BenchMark
 
さすがにPC2700が一歩リード、といったところですがさほど大きな差ではないようにも感じます。続いてアプリケーション系を実行してみます。
■ Superπ - 104万桁
EP-8K7A
(AMD760)
K7T266Pro2-RU
(KT266A)
K7S5A
(SiS735)
AK77-333
(PC2100)
AK77-333
(PC2700)
1分13秒 1分11秒 1分13秒 1分15秒 1分09秒
このテストでは、同じCPUで比較した場合FSB(ほぼ=メモリ性能)によって結果が左右されます。しかし今回は全てのマザーが最高でも6秒差と、(微妙なクロック差等も考慮すると)ほぼ誤差範囲に収まってしまっています。
■ 午後べんち Ver.2.39
 
全てほぼ同じスコアになっています。
■ TMPGEnc Ver.2.53 - AVI(VGA/30sec/1GB) to MPEG2(DVD Profile)
EP-8K7A
(AMD760)
K7T266Pro2-RU
(KT266A)
K7S5A
(SiS735)
AK77-333
(PC2100)
AK77-333
(PC2700)
2分19秒 2分14秒 2分21秒 2分16秒 2分14秒
ここでも全て誤差範囲に収まってしまっています。
■ 3DMark 2000 v1.1/2001
 
実行中にOSリブートするため、AK77-333(PC2700)における3DMark 2001のスコアは取得不可でした。BIOS設定をどう変更しても変わらなかったことから、まだまだ安定性に欠ける部分があるのかもしれません。
AMD760のスコアが他と比較すると若干低めですが、それを除けば軒並み平行線という感じです。

まとめ。
以上のベンチマークからわかるのは、「少なくともKT266Aには負けていない」、これに尽きます。 よって急いで購入する必要も、あわてて買い換える必要も特になく、「今新しくマシンを組む」場合に 検討の価値があるマザーだと思います。
ただ現状ではPC2700のDDRメモリは正式規格化されておらず(まもなく規格化&認可が開始予定)、 モジュールメーカー毎に動くと保証しているのみですので、安定性重視の方には価格の面からもPC2100のメモリをお勧めしたいところです。


Posted by dospara_review at 17:08Comments(0)TrackBack(0)マザーボード │2002年03月20日
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