Western Digital WD1200JB and IDE-RAID

メーカー : Western Digital
価格 : オープンプライス
URL : http://www.wdc.com/

WD1000JBとの違い。
同シリーズでありながら、120GBと100GBモデルには内部転送速度において大きな違いがあります。これは採用しているプラッタサイズの違いによるものと言われていますが、前回100GBモデルの転送速度は他社製40GBプラッタ採用モデルに劣らない性能を示したことから、「単に末端を使っていないだけでは?(=120GBモデルも同等性能では?)」と推測したわけですが…。
テスト環境 :
Pentium III 1.13GHz / 256MB(PC133) / GA-6OXET (IDE Ver.6.2) / GeForce 3 / 2000SP2(NTFS)
・SiSoft Sandra 2002 : File System Benchmark
 
・ZDLabs WinBench 99 : Disk WinMarks
 
・ZDLabs WinBench 99 : Disk Inspection : Disk Transfer
 
上記テスト結果を見ると先の推測は間違いであり、120GBモデルは現行最速クラスである100GBモデルよりもさらに速いドライブであることがわかります。このドライブでRAIDを組んだ時の性能に興味津々、というところで、まずはお問い合わせの多い「IAA」について若干取り上げます。

IAA (Intel Application Accelerator) による効果。
IAAはIntelが自社チップセット(8xxのみ対象)向けに公開しているIDEドライバの最新版で、CPUによる最適化を進めるなどしてIDE周りの高速化を図ったものです。
以前よりIntel製IDEドライバには、インストールすると高速化はするもののCD-Rが焼けなくなる等不具合が出ることがあり、最近になってようやく安定してきたという経緯がありますので、IAAもまだ試されていない方も多いと思います。
実際IAAもVer.1.xの頃は不安定な挙動を見せること度々で、「ドライバで高速化」というネタの面白さはあるものの記事に出来ないものがありました。しかし今回のVer.2.0リリースにより、こちらもようやく安定してきた感がありますので、その性能を検証してみることにしました。
試したのは「OS標準ドライバ」、「IAA公開前のIntel純正IDEドライバ(Ver.6.20)」、「IAA Ver.2.0」の3つです。
テスト環境 :
Pentium III 1.13GHz / 256MB(PC133) / GA-6OXET (F9) / GeForce 3 / 2000SP2(NTFS)
・SiSoft Sandra 2002 : File System Benchmark
 
3つともほぼ同じスコアというある意味非常に面白い結果が出ています。とりあえずドライブ自体の性能に対するドライバの影響は少ないと見てよさそうです。
・ZDLabs WinBench 99 : Disk WinMarks
 
一方こちらのベンチマークではランダムアクセス系に大きな伸びが見られます。
・HDBench v3.30 : E:\ 1000MB
 
こちらも「FileCopy」にのみ変化が現れています。
以上の結果から「IAAは何らかの形で効果がありそう」なことがわかりますが、公称ほどのOS起動時間短縮はありませんし、上記だけでは100%お勧めとは言えないものがあります。
ただIAAには「BigDrive(137GB超)対応」や「ICH3対応」といったVer.6.2ではサポートされない機能があるのも確かですし、前回のようなCD-R/DVD-R/DVD-RAMに対する不具合も無い模様ですので、「そろそろ入れてみてもいい」ドライバだと思います。ただし、「ドライバは現状で問題がある場合のみアップグレード推奨」という原則をお忘れなく、お願いいたします。

RAID-0による効果(チップセットの性能差を含む)。
さて、いよいよWD1200JBを使用したRAIDの検証です。今回は通常使用する環境に加え、下記のような環境も用いて64bit/66(33)MHz環境における性能も検証してみました。
テスト環境 :
Pentium III 1.13GHz / 256MB(PC133) / GA-6OXET (IAA Ver.2.0) / GeForce 3 / 2000SP2(NTFS)
Pentium III 1.13GHz / 256MB(PC133) / GA-6VTXE (4-in-1 Ver.4.37a) / GeForce 3 / 2000SP2(NTFS)
Pentium III-S 1.4GHz x2 / 512MB(PC133/REG/ECC) / P3TDLE / RAGE XL(PCI) / 2000SP2(NTFS)
3WARE Escalade 7410 (Firmware/Driver Ver.7.3.2)

とりあえずIntelとVIAとServerSetを用意してみました。ServerSetは64bit/66MHz PCIバスのテスト用です。
・SiSoft Sandra 2002 : File System Benchmark
 
この結果は非常に面白いです。まず64bitと32bitでスコアに結構な差があります。これはWD1200JBでRAIDを構成した場合2台でも32bitに収まらない部分がある、ということになります。もちろんCPUの違い等を考慮する必要はありますが、同じ32bitでもP3TDLEとi815Eとの間にかなりの差があるのも興味深いです。
問題は6VTXE(133T)です。どうもPCIバスの転送速度が7-80MB/sec近辺で制限されている感があります。この現象は、海外サイトによると間もなく公開されるドライバで修正されるようです。
・ZDLabs WinBench 99 : Disk WinMarks
 
アプリケーション実行レベルではほとんど差がないことがわかります。おそらく体感上も同じだと思います。
・ZDLabs WinBench 99 : Disk Inspection : Disk Transfer
 
ドライブ自体の性能は32bitでも何とか引き出せているようですが、この速度は32bit/33MHzのPCIバスにとって限界に近いです。
・HDBench v3.30 : E:\ 1000MB
 

まとめ
今回取り上げたドライブは確かに最速なものの、広く見て一昔前までにあったようなメーカー間の極端な性能差はもう無くなっているように思いますので、最後はやはり「好み」ではないでしょうか。ただ発熱や音は結構違います。以下、デシベル計などを使用しないあくまで個人的な感想です。

120GXP WD1200JB ATA IV D740X(-6L)
回転音 やや大きい
(高音が響く)
大きい かなり小さい やや小さい
(高音が響く)
アクセス音 小さい 大きい 小さい やや小さい
(低音が響く)
発熱 少ない やや多い
(全体的に発熱)
小さい
(側面に集中)
小さい
(全体的に発熱)
IDE-RAIDは性能もさることながら、かなり安定性を増してきていることを実感しました。特に3wareのカードは予想以上にCPU負荷が低いことに非常に好感が持てました。
が、挑戦される際は電源をしっかりチェックしてください。HDDは起動直後に多くの電気を消費します。しかし電源は起動直後から安定して最大出力が可能なわけではありません。4台構成で不安定さを感じている方は、ハードウェア的な故障に遭遇される前に電源環境を見直してみてください。
以上で今回のレビューは終了です。とりあえずHDDはレビューの題材として正直お腹一杯といった感じです。次は別系統のものを取り上げようと思います…。

追記 : ATA IVとRAID。
ご要望が非常に多かった件です。性質上あまり詳しく書けないのですが…。
テスト環境 :
Pentium III 1.13GHz / 256MB(PC133) / GA-6OXET (IDE Ver.6.2) / GeForce 3 / 2000SP2(NTFS)
・RAID-0 : SiSoft Sandra 2002 : File System Benchmark
 
Read系がほとんど伸びていません。また、Windows 2000によるソフトウェアRAIDでは特にそのスコア低下が顕著です。
・RAID-0 : SiSoft Sandra 2002 : File System Benchmark
 
・RAID-1 : SiSoft Sandra 2002 : File System Benchmark
 
こちらは120GXPのスコアと比較しても劣っておらず、特に問題ありません。結論としては「ATA IVはRAID-0には向かない、ただし噂ほど相性は悪くない」ということになるかと思います。


Posted by dospara_review at 17:33Comments(0)TrackBack(0)ハードディスク │2002年02月23日
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