誰でもできる? 簡単PC冷却テクニック
RDL-1225S(写真左上)
HDC80-BK(写真右)
RSF-01BL(写真左下)
メーカー:NEXTWAVE(RDL1225S)、Scythe(HDC80-BK)、AINEX(RSF-01BL)
メーカーURL(Scythe):http://www.scythe.co.jp/
メーカーURL(AINEX):http://www.ainex.jp/
価格(RDL1225S): (ドスパラ通販センター 780円)
価格(HDC80-BK): (ドスパラ通販センター 780円)
価格(RSF-01BL): (ドスパラ通販センター 980円)
どうも、休み時間に秋葉原を歩いていると、また食事処が増えてうれしさ半分、とはいえ回る店の順番をどうするか本気で悩み半分の生活を送っている(酒)です。
暦は9月になりましたが、暑い日はまだまだ続いています。このコーナーで暑いとくれば、やはりPC冷却に手を出したくなるという訳(笑)で、さっそくチャレンジ開始といきましょう。
HDC80-BK(写真右)
RSF-01BL(写真左下)
メーカー:NEXTWAVE(RDL1225S)、Scythe(HDC80-BK)、AINEX(RSF-01BL)
メーカーURL(Scythe):http://www.scythe.co.jp/
メーカーURL(AINEX):http://www.ainex.jp/
価格(RDL1225S): (ドスパラ通販センター 780円)
価格(HDC80-BK): (ドスパラ通販センター 780円)
価格(RSF-01BL): (ドスパラ通販センター 980円)
どうも、休み時間に秋葉原を歩いていると、また食事処が増えてうれしさ半分、とはいえ回る店の順番をどうするか本気で悩み半分の生活を送っている(酒)です。
暦は9月になりましたが、暑い日はまだまだ続いています。このコーナーで暑いとくれば、やはりPC冷却に手を出したくなるという訳(笑)で、さっそくチャレンジ開始といきましょう。
冷却方法ですが、普段はCPUやVGAのファン交換が真っ先に浮かびますが、今回はあえてその道を外してみたいと思います。テーマはお手軽ですので、初心者がうかつに手を出すと破損の恐れがあるCPUやVGAのファン「交換」をあえて避け、ケース内部に追加していく「増設」ファンだけでやってみることにしました。決して、暑くてだるいから楽な方法がいいや、と思った訳では……。
なお、以前チェックしたXClioA380Plusは、冷却性能はべらぼうに高いわけですが、この製品はこれからケースが欲しい人向けでした。今回は、「すでに完成品のPC(orケース)があるのでさすがに新ケースは……。でも冷却はしたいなぁ」という方も注目して欲しいところです。
●ケース前面、HDD、PCIスロット用ファンで勝負
今回用意したパーツはこの3種類です。
・NEXTWAVE RDL1225S(12cm CASE FAN)
直径12cmの低速回転ファン。780円と低価格ながら、意外と冷えると購入者評価も上々です。ただしケース固定用のネジは別売り。
・Scythe(サイズ)3.5インチHDDクーラー (Black) HDC80-BK
HDDに直接取り付けるため、冷却性は確実。なお、HDDベイの形状によっては装備できないこともあるのでご注意。
・AINEX RSF-01BL(スロット取付型PCシステムクーラー)
PCIスロットに設置し、ケース内部の熱を外部に排出。今回の製品では取り付けが最も楽かもしれませんが、PCIスロットがLowProfile(カードが細いタイプ)の本体には搭載できません。
3製品の特徴として、各カテゴリの製品でも、なるべく回転数が低いものを選んでいます。
理由はファンを増やしても音の増加は極力抑えたいからです。
ケースは手ごろな場所にあった、ドスパラ定番のゲームPC「Prime Galleria」でもおなじみYMケースを使用。
正直なところ、このケースは高性能モデルで使われているほどで、最初から十分な冷却能力を備えています。それゆえに、ここから温度を下げられれば、それだけでも今回の結果は「なかなか」と言えますので乞うご期待。
(熱がこもりやすいマイクロタワーでも試したかったのですが、前面12cmファンやHDDファンが取り付けできなかったため断念)
・用意したPCスペックはこちら。
M/B(マザーボード):Albatron NF 680i SLI
CPU:Core 2 Extreme QX6800
CPUファン:Q6700用
メモリ:PC2-6400 1GB×4枚
光学ドライブ:LG GSA-H62N)
HDD:ウエスタンデジタル WD1500AHFD(10,000回転)
VGA:GALAXY GeForce 8800Ultra
電源:会社にあった1000W
OS:Windows XP Professional SP2
そして検証環境は、
室温25℃にて、追加ファン有無ごとに実施。
測定ツールは「nMonitor」。HDD温度は「SpeedFan」。
負荷ツールはCPU用に「Stress Prime 2004」、VGA用に「3Dmark06」のPixel Shadeテスト。
負荷は2種類の負荷を20分のときの状態、アイドルは負荷停止後20分となります。
画面解像度は1920×1200、3DMark06は「3DAnalyze」を用いて、1680×1050のウインドウ表示となります。
チェック中の画面はこうなります。
この辺りの条件は、ケースの時となるべく近い条件にしました。ただし、今回は恒温槽が使えなかったので、負荷を高めにしています。
■ではまず、追加ファン無しから(※1)。
いわゆる、この温度がデフォルトになるわけです。あの8800Ultraが90℃にならないことから、ケース標準でも頑張っています。
■それでは追加ファン3種類を動作させてみました。
マザーボード・HDD・VGAは上々ですが、CPU温度が上がっているのが気になる!
・
・
・
・
ついでに取り付けたチップセット用クーラーが原因でした。これはOC(オーバークロック)などをした際に取り付けを推奨している付属品ですが、どうせならと取り付けてみたのです。ちょうどチップセットヒートシンクの熱をCPUに叩きつける位置にあり、これを外すと3℃下がりました。めでたし。
■チップセットファンだけ外した結果
M/B温度も予想より上がらず一安心。
●パーツの「位置」も重要! これまでの結果だと、CPUとVGA温度があまり下がらず、何とも言えない気分です。
そこでケース内をチェックしてみました。
すると、搭載している8800UltraとHDDが壁となり、ケース内部が上下に分割されていることが判明。
これでは前面ファンからの吸気がCPU方面に回りません。
さらに、PCIスロットクーラーがVGAに近すぎ、8800Ultraの中でもあまり熱くないプラスチックのファンカバー部分に密着、周囲の空気を上手く排気できていない気がしました。
これはいかんと早速場所移動開始。
これが最初の状態。HDDとVGAを赤いラインで見てみると、いい感じでケースを塞いでいます。
まずはHDDを下げ、前面ファンからの吸気(青ライン)がVGAとチップセット方面に回るようにスペースを確保。
そして、このように設置していたPCIスロットクーラーを……、
最下段に移動。これでVGAとクーラー間のマザーボード部分に溜まっている熱(赤丸の辺り)を効率よく処理できるはず。
■では再挑戦!(※2)
CPUが1度上がったのは誤差の範囲としても、結局あまり変わりません。
でも、VGAを中心にCPU以外はさらにいい感じです。
■試しに、HDDをずらした状態で、増設ファンを動かさないでチェック(カッコ内は※1)
……今更ながら、ケース内のパーツ配置やケーブルの取り回しが重要だと再認識しました。
ここで一つ気になるのが前面ファンの存在です。もちろんCPUやVGAファンの交換より圧倒的に楽なのですが、今回のYMだけでなくほとんどのケースでは、前面パネルを外さないと取り付け(ネジ止め)ができません。「HDDやPCIと比べて面倒。お手軽じゃないんじゃない?」と思う人のため、(※2)から前面ファンだけ外した状態もチェックしてみました。
■前面ファンなし(カッコ内は※2)
前面ファンの効果が分かります。この結果を見てパネル着脱の手間をどう考えるか、それは貴方の決断次第。
●簡単取り付け低回転の増設ファン、その成果は?
3種類のファンは場所がどれもCPUから遠く、そのためCPU冷却は肩透かしでしたが、それ以外は確実に温度が下がるという結果でした。
今回はCPUのすぐ真下に熱を発するチップセット用ヒートシンクがあるマザーボード、かつ巨大なVGAである8800Ultra搭載モデルだったことで、CPU冷却の影響が皆無だったのではないかと思います。
異なるマザーボード、高速回転のファン、もしくは小型のVGAだったなら、結果はまた変わっていたでしょう。機会があれば、異なるスペックのPCでチェックをしてみたいところです。
なお、今回使用したパーツの合計金額は2540円と、非常にリーズナブルなのも大きなポイント?
※ドスパラではほかにも多数の冷却パーツを用意していますので、今回の結果を踏まえてぜひ好みに合う冷却パーツを選んでみてください。
というわけでお手軽冷却テストはこれにて終了。
今日はまだ暑いけど次回は9月半ば以降になるから冷却ネタはもういいかな? でも暑い日が続いていたらもう1回くらい……、と今後のテーマを考えていると、Scytheさんがまたやってくれました!
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・
・
激しく探究心が湧いてきましたよ!
なお、以前チェックしたXClioA380Plusは、冷却性能はべらぼうに高いわけですが、この製品はこれからケースが欲しい人向けでした。今回は、「すでに完成品のPC(orケース)があるのでさすがに新ケースは……。でも冷却はしたいなぁ」という方も注目して欲しいところです。
●ケース前面、HDD、PCIスロット用ファンで勝負
今回用意したパーツはこの3種類です。
・NEXTWAVE RDL1225S(12cm CASE FAN)
直径12cmの低速回転ファン。780円と低価格ながら、意外と冷えると購入者評価も上々です。ただしケース固定用のネジは別売り。
・Scythe(サイズ)3.5インチHDDクーラー (Black) HDC80-BK
HDDに直接取り付けるため、冷却性は確実。なお、HDDベイの形状によっては装備できないこともあるのでご注意。
・AINEX RSF-01BL(スロット取付型PCシステムクーラー)
PCIスロットに設置し、ケース内部の熱を外部に排出。今回の製品では取り付けが最も楽かもしれませんが、PCIスロットがLowProfile(カードが細いタイプ)の本体には搭載できません。
3製品の特徴として、各カテゴリの製品でも、なるべく回転数が低いものを選んでいます。
理由はファンを増やしても音の増加は極力抑えたいからです。
ケースは手ごろな場所にあった、ドスパラ定番のゲームPC「Prime Galleria」でもおなじみYMケースを使用。
正直なところ、このケースは高性能モデルで使われているほどで、最初から十分な冷却能力を備えています。それゆえに、ここから温度を下げられれば、それだけでも今回の結果は「なかなか」と言えますので乞うご期待。
(熱がこもりやすいマイクロタワーでも試したかったのですが、前面12cmファンやHDDファンが取り付けできなかったため断念)
・用意したPCスペックはこちら。
M/B(マザーボード):Albatron NF 680i SLI
CPU:Core 2 Extreme QX6800
CPUファン:Q6700用
メモリ:PC2-6400 1GB×4枚
光学ドライブ:LG GSA-H62N)
HDD:ウエスタンデジタル WD1500AHFD(10,000回転)
VGA:GALAXY GeForce 8800Ultra
電源:会社にあった1000W
OS:Windows XP Professional SP2
そして検証環境は、
室温25℃にて、追加ファン有無ごとに実施。
測定ツールは「nMonitor」。HDD温度は「SpeedFan」。
負荷ツールはCPU用に「Stress Prime 2004」、VGA用に「3Dmark06」のPixel Shadeテスト。
負荷は2種類の負荷を20分のときの状態、アイドルは負荷停止後20分となります。
画面解像度は1920×1200、3DMark06は「3DAnalyze」を用いて、1680×1050のウインドウ表示となります。
チェック中の画面はこうなります。
この辺りの条件は、ケースの時となるべく近い条件にしました。ただし、今回は恒温槽が使えなかったので、負荷を高めにしています。
■ではまず、追加ファン無しから(※1)。
CPU温度 | M/B温度 | HDD温度 | VGA温度 | |
---|---|---|---|---|
アイドル | 58 | 43 | 45 | 69 |
負荷 | 72 | 47 | 48 | 87 |
いわゆる、この温度がデフォルトになるわけです。あの8800Ultraが90℃にならないことから、ケース標準でも頑張っています。
■それでは追加ファン3種類を動作させてみました。
CPU温度 | M/B温度 | HDD温度 | VGA温度 | |
---|---|---|---|---|
アイドル | 56 | 39 | 42 | 63 |
負荷 | 75 | 42 | 42 | 86 |
マザーボード・HDD・VGAは上々ですが、CPU温度が上がっているのが気になる!
・
・
・
・
ついでに取り付けたチップセット用クーラーが原因でした。これはOC(オーバークロック)などをした際に取り付けを推奨している付属品ですが、どうせならと取り付けてみたのです。ちょうどチップセットヒートシンクの熱をCPUに叩きつける位置にあり、これを外すと3℃下がりました。めでたし。
■チップセットファンだけ外した結果
CPU温度 | M/B温度 | HDD温度 | VGA温度 | |
---|---|---|---|---|
アイドル | 56 | 41 | 42 | 63 |
負荷 | 72 | 45 | 42 | 86 |
M/B温度も予想より上がらず一安心。
●パーツの「位置」も重要! これまでの結果だと、CPUとVGA温度があまり下がらず、何とも言えない気分です。
そこでケース内をチェックしてみました。
すると、搭載している8800UltraとHDDが壁となり、ケース内部が上下に分割されていることが判明。
これでは前面ファンからの吸気がCPU方面に回りません。
さらに、PCIスロットクーラーがVGAに近すぎ、8800Ultraの中でもあまり熱くないプラスチックのファンカバー部分に密着、周囲の空気を上手く排気できていない気がしました。
これはいかんと早速場所移動開始。
これが最初の状態。HDDとVGAを赤いラインで見てみると、いい感じでケースを塞いでいます。
まずはHDDを下げ、前面ファンからの吸気(青ライン)がVGAとチップセット方面に回るようにスペースを確保。
そして、このように設置していたPCIスロットクーラーを……、
最下段に移動。これでVGAとクーラー間のマザーボード部分に溜まっている熱(赤丸の辺り)を効率よく処理できるはず。
■では再挑戦!(※2)
CPU温度 | M/B温度 | HDD温度 | VGA温度 | |
---|---|---|---|---|
アイドル | 57 | 35 | 40 | 61 |
負荷 | 76 | 36 | 40 | 81 |
CPUが1度上がったのは誤差の範囲としても、結局あまり変わりません。
でも、VGAを中心にCPU以外はさらにいい感じです。
■試しに、HDDをずらした状態で、増設ファンを動かさないでチェック(カッコ内は※1)
CPU温度 | M/B温度 | HDD温度 | VGA温度 | |
---|---|---|---|---|
アイドル | 55(58) | 43(43) | 44(45) | 69(69) |
負荷 | 72(72) | 45(47) | 44(48) | 86(87) |
……今更ながら、ケース内のパーツ配置やケーブルの取り回しが重要だと再認識しました。
ここで一つ気になるのが前面ファンの存在です。もちろんCPUやVGAファンの交換より圧倒的に楽なのですが、今回のYMだけでなくほとんどのケースでは、前面パネルを外さないと取り付け(ネジ止め)ができません。「HDDやPCIと比べて面倒。お手軽じゃないんじゃない?」と思う人のため、(※2)から前面ファンだけ外した状態もチェックしてみました。
■前面ファンなし(カッコ内は※2)
CPU温度 | M/B温度 | HDD温度 | VGA温度 | |
---|---|---|---|---|
アイドル | 55(57) | 36(35) | 42(40) | 63(61) |
負荷 | 76(76) | 38(36) | 42(40) | 86(81) |
前面ファンの効果が分かります。この結果を見てパネル着脱の手間をどう考えるか、それは貴方の決断次第。
●簡単取り付け低回転の増設ファン、その成果は?
3種類のファンは場所がどれもCPUから遠く、そのためCPU冷却は肩透かしでしたが、それ以外は確実に温度が下がるという結果でした。
今回はCPUのすぐ真下に熱を発するチップセット用ヒートシンクがあるマザーボード、かつ巨大なVGAである8800Ultra搭載モデルだったことで、CPU冷却の影響が皆無だったのではないかと思います。
異なるマザーボード、高速回転のファン、もしくは小型のVGAだったなら、結果はまた変わっていたでしょう。機会があれば、異なるスペックのPCでチェックをしてみたいところです。
なお、今回使用したパーツの合計金額は2540円と、非常にリーズナブルなのも大きなポイント?
※ドスパラではほかにも多数の冷却パーツを用意していますので、今回の結果を踏まえてぜひ好みに合う冷却パーツを選んでみてください。
というわけでお手軽冷却テストはこれにて終了。
今日はまだ暑いけど次回は9月半ば以降になるから冷却ネタはもういいかな? でも暑い日が続いていたらもう1回くらい……、と今後のテーマを考えていると、Scytheさんがまたやってくれました!
・
・
・
・
激しく探究心が湧いてきましたよ!
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