VGAの期待株 8800GTをチェック!

製品写真
GeForce8800GTシリーズ(写真左上)
メーカー:nVidia
メーカーURL:http://jp.nvidia.com/page/home.html 価格 : オープンプライス

AeroBlow(写真右上)
メーカー:Scythe
メーカーURL:http://www.scythe.co.jp/
(ドスパラ通販センター 2,480円)

RSF-03(写真下)
メーカー:AINEX
メーカーURL(AINEX):http://www.ainex.jp/
(ドスパラ通販センター 1,980円)


どうも、この前は土曜に秋葉原へ遊びに来たので、週に6日間秋葉通いとなった(酒)です。
周囲はめっきり寒くなってきましたが、秋葉原は新チップセットやVGAの発売で沸き立っております。

そんな中、ここ最近特に注目を浴びた製品といえば、やはり

GeForce8800GT!!

でしょう。これは当コーナーとしても見過ごすわけにはまいりません!




●その薄さに注目!
本製品の特徴は、ケースへの取り付けが1スロットの幅で済むこと。
カードそのものは8600GTSより長く、そのため製品を見た人のほとんどが「薄い」と思うはず。


個人的には、従来の8800GTS以上がそのクーラーの大きさゆえに
重厚な「戦艦大和」とすれば、
シャープな印象の8800GTは「アラスカ級」 かなと思ったりしました。

まあ、一部の人にしか分からないたとえはさておき、早速チェック開始です。



PCの構成はこのとおり。
・その1
M/B(マザーボード):MSI P35Neo-F
CPU:Core 2 Duo E6850

・その2
M/B:GIGABYTE MA790FX-DQ6
CPU:Athlon64 x2 6000+

・共通部分
MEMORY:A-Data PC2-6400 1GB×2
VGA:MSI NX8800GT-T2D512E
HDD:ウエスタンデジタル WD2500JS
ODD:LG GSA-H62N
ケース:YM



●まずは定番ベンチマーク。
測定に使うベンチマークは、
Futuremark 3DMark06
FinalFantasyBenchmark3
三国志オンライン
の3種類。


ではスタート!
ベンチマーク名 Core 2 Duo E6850 Athlon64 x2 6000+
3DMark06(1280×1024) 11546 10582
3Dmark06(1920×1200) 9436 8667
FF11(High) 9809 7710
三国志(標準) 3608 2406
三国志(高設定) 3273 2064


時間の都合で測定できたのはこれくらいですがご容赦を。
詳しい結果は、こことか、ここを参考にどうぞ。
3DMark06を見ると、E6850の結果はこちらと似ています。まあ、チップセットとメモリ容量が同じですから、順当な結果といえそうです。
ちなみに、三国志オンラインはCore 2 Duoのほうが成績が伸びるベンチマークのようです。


はっきり言って、3万円台のVGAとは思えない性能で、コストパフォーマンスは抜群です。
見た目はアラスカ級でも、実力はアイオワ、いやいやモンタナ級じゃないかと、またどうでもいい例えが浮かぶほど良好です。

また、他の8800シリーズと異なり補助電源コネクタが1つになったことで、電源も選びやすく、またケースへの組込みもラクチンと、
これらの点に関してはいいことずくめ。
正直なところ、8800GTSが苦しく感じられます。





●8800GTの弱点、「熱」はどうする?
スペック的には満足でしたが、このまま終わると4Gamerのレビューよりデータも少なく、内容的に物足りません。
そこで、当コーナー独自のチャレンジを考えました。

3万円台の価格ながら、8800GTXに迫るスペックを誇る8800GT。
スペックとコストパフォーマンス、扱いやすさ、そのすべてに隙がない気もしますが、本製品には意外な弱点があるのです。
それは4Gamerでも触れられていますが、8800GTは1スロット用の幅で取り付けを実現するため、
VGAクーラー(ファン)が薄く、冷却能力が少々不足気味なのです。

巷で「熱い」といわれる本製品、その温度変化は実際どうなるのでしょう?

恒例画面
検証環境
PC構成:その2
室温  :26℃
測定ツール:nMonitor
負荷ツール:3DMark06のPixel Shaderを3D Analyzeを使いウインドウ表示でループ。解像度は1680×1050

これは9月4日の記事でのチェック方法とほぼ同じです。ただし、CPU負荷はかけていません。


ではスタート。
アイドル時:61℃
負荷時 :92℃

室温や誤差を考慮しても、4Gamerの記事とほぼ同じ結果といえそうです。
まあ、この辺りが8800GTの基準温度ということでしょうか。

製品の仕様上、もちろん標準的な環境で負荷をかけている程度の熱では壊れるということはありませんが、
熱いVGAがケース内にあると、周囲の温度も上がり、結果的にPC寿命に影響する可能性も否定できません。


温度が判明したところで、では何をするか?
ここはやはり冷却好きな当コーナーの本領発揮と行きましょう。



●安全策で冷却にチャレンジ
8800GTに限らず、VGA冷却で最も手っ取り早いのは、VGAクーラーの交換です。
しかも、8800GTのように騒音も盛大な製品では、静音効果も得られる場合が多いでしょう。
すでにネット上では「高負荷でも57℃(10月31日記事参照)」などの報告が上がっているほどです。


とはいえ、VGAクーラー交換はメーカー補償外のため、チャレンジは自己責任となります。
その点をご承知できる方は、

この製品をはじめ、
VGA用ファンから対応製品を購入してチャレンジ!

でも、当コーナーは安全第一ですので、冷却をこれまた9月4日同様、「安全・簡単」に増設ファンで行います。
用意した製品は、
AINEX:RSF-03
Scythe:AeroBlow
の2種類。
VGAの両面から風を当てるラインナップを揃えたので、結果に期待が持てます。

PCはスペック調査の日と異なり、室内が暑かったので、念のため追加ファンなしで再測定したら、
アイドル時:63℃
負荷時 :95℃
となりました。
あと、機材の都合でマザーボードが変わってますが、CPUやメモリなど、その他は全て同じです。

その点を踏まえて取り付け開始。




取り付け中




取り付け
ファン2種類という訳で、使用ブラケットが合計3スロットになるのはご愛嬌。
VGAファン交換型でも2スロットで済む場合がほとんどですが、1スロットの多さは、ラクチン度とメーカー保証が無くならないことの見返りということでここはお一つ。
なお、前回のPCIスロット取り付けファンは、排気タイプだったためVGAから離しましたが、
今回は吹き付けるタイプのためVGAのすぐ隣に装着しています。


接近
まるでUSB扇風機のようなファンですが、風を自由な場所に当てられるのがポイント。
いろいろ試して効率よい冷却ポイントを見つけましょう。



なお、風量は2製品とも一緒に調節してます。
では測定開始。
  アイドル 負荷
追加ファンなし 63℃ 95℃
追加ファンあり(風量Low) 58℃ 86℃
追加ファンあり(風量High) 57℃ 82℃
とりあえず負荷中に13℃下がりました。
もう少し何とかならないかと、AeroBlowの位置をいろいろ調節。





            アイドル 負荷
ファンあり(風量High) 55℃ 79℃

さらに3℃ダウン!
ただし、AeroBlowのアーム部分は、反発力というか大きく曲げると直線に戻ろうとする形状記憶力が働いています。
曲げ方によってはベストな位置と思っても時間がたつと少しずれる可能性がありますのでご注意あれ。
ここだと思った位置を決めたら、テープなりで固定できれば良いのですが。

ともあれ、今回は安全策ですから、これだけ下がれば満足であります。



なお、RSF-03はブラケットを付け替えると……、
システムクーラー
このように取り付け可能で、いわゆるシステムクーラーとしても利用できます。


せっかくですから、このパターンでもやってみましょう。
  アイドル 負荷
ファンなし 63℃ 95℃
追加ファンあり(風量Low) 61℃ 92℃
追加ファンあり(風量High) 60℃ 91℃
VGAに直撃する風量が減るため、先程よりは効果は減ると思ってましたが、ちょい残念な結果でした。
代わりにマザーボードそのものを冷やしているとは思いますけどね。



●安全策でもそれなりに冷却可能
VGA上下のスロットが空いている場合、この2製品を揃えれば頑張ってくれます。
2製品の合計は、現在のドスパラ通販によると、4460円と、
交換品のVGAクーラーも、この価格帯の製品があることを踏まえると決して格安ではありません。

とはいえ、当初の目的であった「安全かつそれなり」の条件は満たしていますので今回も大成功。
あとは、安全を取るか、それとも補償なしでも強力な冷却か、今回の結果を見てぜひ参考にしてください。

※VGAのファン・クーラー交換はメーカー補償外ですので、自己責任でお願いします。また、冷却結果は、CPU・マザーボード・ケースの違いにより異なることがありますのでご注意下さい。




Posted by dospara_review at 13:03Comments(0)TrackBack(0)ビデオカード | 耳より情報2007年11月13日
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