ドスパラ - 製品レビュー

なお、RADEON HD3850とは、 ATI（現AMD）が、満を持して11月に発売したRADEON HD3800シリーズのエントリーカードです。
そのスペックを4Gamerの記事で見てみると、
3D性能こそ8800GTには今一歩及ばないとはいえ、アイドル時の低消費電力といったプラスアルファ要素を加味すれば、「やるじゃん」といえる製品に仕上がっている事がわかります。




●日本製ベンチマーク勢ぞろい
今回のチェック内容は、
有名どころのベンチマークは4Gamerで計測されつくした感があるため、それ以外のベンチマークを複数実施。
いわゆる海外製ベンチマーク中心の4Gamerに対し、こちらは日本製で勝負ということです。


用意したVGAは、
GeForce8800GT：GALAXY 8800GT 512MB DDR3
RADEON HD3850：GIGABYTE　GV-RX385256H-B
です。どちらもリファレンスデザイン、動作クロック定格の製品となります。




・今回のPCスペックです。
M/B：ASUS P5K-SE（P35チップセット）
CPU：Intel Core 2 Quad Q6600
メモリ：Transcend PC2-6400 1GB×2

・そしてVGAドライバはそれぞれこうなります。
8800GT：forceware 169.02
HD3850：Catalyst 7.11



・基本ベンチマークはこの２種類
3DMark06
FinalFantasyBenchmark3
※3DMark06は海外製ですが、この２つは基本ベンチマークとして外せません。RADEON HD3850の数値はまだ見ていなかったので、それを知る意味もあります。

・さらに今回は日本製をいろいろ……
三國志 Online
真・三國無双 Online
Ａ列車で行こう７
ゆめりあ
タイムリープ
※タイムリープベンチマークは一般向けですが、入手には18禁向けホームページへのアクセスが必要ですのでご注意ください。

このように、ドスパラを始め、秋葉原の各PCショップでよく目にするソフトを用意してみました。




●各ベンチのスコアはいかに？
では早速ベンチマークのスコアを載せていきます。ベンチマークごとの設定はそれぞれ記載。


・3DMark06（アンチエイリアスなどはDefaults、解像度1280×1024、Select TestsはSelectALL）
8800GT：11610
HD3850：10059
COPYRIGHT（C）2007 FUTUREMARK CORPORATION


・FinalFantasyBenchmark3（High）
8800GT：8828
HD3850：6848
(C)2002-2007 SQUARE ENIX CO.,LTD. All Rights Reserved. （写真は通常のゲーム画面です）


・三國志 Online（高グラフィック計測）
8800GT：2860
HD3850：2698
『三國志 Online』(C) KOEI Entertainment Singapore Pte. Ltd. /（C）KOEI Co., Ltd. All rights reserved.



真・三國無双 Online（高グラフィック計測）
8800GT：9383
HD3850：8990
『真・三國無双 Online』（C)2006-2007 KOEI Co., Ltd. All rights reserved.



Ａ列車で行こう（冬編）
8800GT：98.62FPS
HD3850：63.76FPS
(C)ARTDINK 2005 (C)CYBERFRONT 2005

ゆめりあ（解像度1600×1200、綺麗）
8800GT：42861
HD3850：28602
※ゆめりあベンチマークは最近のVGAでは解像度640×480でしか動作しないため、3DAnalyzeを介して起動させています。



タイムリープ（解像度1280×960、その他デフォルト）
8800GT：82FPS
HD3850：65FPS

以上のとおりです。
※なお、「3850のFFベンチ遅くない？」と思った人は正解。現在RADEON HD3800シリーズはFFベンチの数値が伸びにくく、 CPUをE6850やQX9650といった3GHz級に交換しても8000程度です（CPUがE6850なら、8800GTは9800前後、RADEON HD2600XTでも7000前後になります）。
これはハードの特性か、ドライバのチューニング不足による影響と考えられますので、今後のドライバアップデートによる改善を期待したいと思います。





●両製品は価格性能比も拮抗
ベンチマーク結果を見てみると、
3DMark06やFinalFantasyBenchmark3は、多くのサイトで扱われているソフトのため数値を見ればその優秀さが分かります。
特に、両者共に3Dmark06で10000を超えている点に注目です。 その他ベンチマークに関しては、ぜひ皆さんの環境で実行し、比較してみてください。

なお、今回の２製品ですが、12/25に調べた各社の平均価格は、
8800GTは35,135円
HD3850は25,180円
HD3850の価格率は8800GTの71.67%
となっており、価格帯が違う製品ですので勝敗については触れません。

ただし、一応両者のスコア比率を計算すると……、

	8800GT	HD3850	HD3850/8800GT
3DMark06	11610	10059	86.64%
FinalFantasyBenchmark3	8828	6848	77.57%
三國志 Online	2860	2698	94.34%
三國無双 Online	9383	8990	95.81%
ゆめりあ	42861	28602	66.73%
Ａ列車で行こう７	98.62	63.76	64.65%
タイムリープベンチマーク	82	65	79.27%
ベンチマーク総平均			80.72%

と、なりました。



●さすがの8800GT、なかなかのHD3850
2製品のベンチマーク結果の感想は、

やはり実売価格70,000円のGeForce8800GTXに匹敵すると評判の8800GTは、全てのベンチマークで期待を裏切りません。
そしてHD3850はFFベンチ・A列車・ゆめりあが弱く、逆にコーエー系ソフトが強いなど、得手不得手は激しいものの総合的には善戦、という評価でしょうか。

なお、価格と性能が上がるごとに比率は不利になるため（※）、今回の価格性能比だけを見て「HD3850は28.33%安くて性能差は19.28%だから、8800GTより約9%優秀だ」とはなりませんのでご注意。
※約6,000円のGeForce8400GSでもFinalFantasyBenchmark3（High）で4000以上は出ます。価格が6倍の8800GTだからといってスコアが25000となるわけではありません。


また、本来2007/10以降発売のVGA新製品の価格帯は、

GeForce8800GTS 512（45,000円超）＞GeForce8800GT（35,000円超）≧RADEON HD3870（35,000円前後）＞HD3850（25,000円前後）
が目安となっています。

各製品はうまく価格帯が分散しており、
「予算は35,000円あるから確実に高性能な8800GT」
「少し予算を節約してもなるべく3D性能はほしいのでHD3850」
と、予算に応じた購入プランを立てられるのがうれしい限り。（20,000円前後〜以下にしたいなら8600GTSを選べば良い訳です）。 皆さんも価格と性能をよく吟味して、ぜひベストと思えるVGAを選んでください。


ちなみに私のここ数年のメインマシンでは、VGAが
ALL IN Wonder RADEON→GeForce2GTS→RADEON9800→GeForce7600GT
という風に、ATIとnVidiaを見事交互購入となっているため、順番的に今回はRADEON HD3850か3870に挑戦かなと思ったところで、今年最初のレビューは無事終了です。


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