地デジチューナー購入ガイド(後編)

チューナー PIX-DT050-PP0

メーカー名&URL
PIXELA:http://www.pixela.co.jp/


ダビング10の開始日も決まり、
いよいよメディアへの録画データのコピーが可能になると期待されている今日この頃。
皆さんはどのような地デジライフを送っているでしょうか?
※開始日は7/4 午前4時からです。詳細はDpaホームページの6/23日のニュースをご覧ください。

地デジチューナー紹介最終回となる今回は、特に自作PCユーザーのため、自作PCに地デジチューナーを取付け後に、パーツを交換すると今までの録画データが使えなくなるのか? という点を確認したいと思います。





なお、前回に軽くチェックした結果は……
・メモリ交換→OK
・CPU交換→OK
・ビデオカード増設→OK
・CPU交換、メモリ交換、ビデオカード増設 同時に交換→OK
でした。

このように、チューナーカード取付け後にパーツ単体をパワーアップしても、地デジ環境はそのまま利用できる可能性が高いようです。
なお、前回のチップセットはAMD 780Gだったので、今回はインテル系の最新チップセット、P45でも見てみました。

マザーボード:MSI P45Neo-F
CPU:E8500
メモリ:A-Data PC2-6400 1GB×2
ビデオカード:RADEON HD4850
という構成から、
CPU:Q9550
メモリ:SAMSUNG PC2-6400 2GB×2
に交換して無事でした。

各社のチューナーカード全てを見ていないため「どのチューナーカード・マザーボード・CPUでも大丈夫」とは言えませんが、 チューナーカード取付け後にPCスペックに不満を感じた場合、パワーアップした程度では録画データが観られなくなるわけではなさそうです。




●マザーボード交換でも動くものの……
次に、マザーボード交換によりチューナーカード搭載PCを全く別の1台にしても、以前の録画データが利用可能かをチェックします。

最初にチューナーカードを取り付けるPCには、前回と同じマザーボードのM3A78-EMH HDMI(チップセット780G)を使用、その他スペックは
CPU:Athlon64 X2 5600+
メモリ:A-Data PC2-6400 1GB×2
HDD:SAMSUNG HD501LJ
光学ドライブ:LG GH20N
ビデオカード:オンボード
OS:Windows VISTA Ultimate SP1
という構成になります。

M3A78 M3A78-EMH HDMI:MicroATX対応の、ASUS製AMD780Gマザーボード。DVI→HDMI変換コネクタを使うことで、HDMI出力にも対応。その際は、マザーボード上のジャンパピン切替が必要。




パーテーションわけ

最初のPCにチューナーを取り付け、セットアップ&録画を開始。
環境移動時に録画データが消えないように、ハードディスクはパーテーションを2分割、CドライブにWindows、Eドライブに録画データを保存しています(Dドライブは光学ドライブ)。


交換したパーツは、先にも登場した
・マザーボード:MSI P45Neo-F(P45チップセット)
・CPU:E8500
・メモリ:A-Data PC2-6400 1GB×2
・VGA:RADEON HD4850
です。

P45NEO P45Neo-F:MSIのP45シリーズ定番モデルで、パラレル/シリアルのレガシーデバイスも搭載。シンプルデザインの外箱が特徴。



録画情報なし

交換してCドライブをフォーマット、そしてOSやソフトを再インストールした結果はこの通りです。
やはりマザーボード交換はダメかな、と思ったのですが、この場合OS再インストールのため、Cドライブをフォーマットしています。
このフォーマットに原因があるのでは? ということで、最初の構成に戻して、OSを再インストールしたところ、ダメになっていました。

どうやら、マザーボード交換の際にはOS再インストールを行うため、そこで先のOS時に録画した情報と一致せず、再生不可となるようです。

録画情報ファイル (本製品の録画情報は、録画データと一緒のフォルダに作成される「StationTV 録画情報」というファイルに記録されています)


つまり、PCを買い替え、チューナーカードと録画データ入りハードディスクを新PCに移動するとダメ(本製品のQ&A参照)なのは、 OSを再インストールするから、ということなのでしょう。

そこで重要なのは、OSがそのままの場合、ハードウェア(パーツ)の情報はどこまで記録されているかです。CPU・メモリ・ビデオカード、を交換しても問題なかったのは確認済みです。

そこで、「ハードディスクをフォーマットせずに行えるマザーボード交換」にチャレンジしてみました。
違うチップセットのマザーボードを交換すると、OSが起動しなくなる確率が高く、その結果OS再インストールが必要になります。
ならば、同じチップセットの製品への交換ならOS再インストールは不要では? と思ったので、780Gチップセットを用意しました。

交換用パーツは、
マザーボード:FOXCONN A7GM-S
CPU:Phenom x4 9750 95W
メモリ:SAMSUNG PC2-6400 1GB×2
です。

A7GM A7GM-S:MicroATX対応の、FOXCONN製AMD780Gマザーボード。D-Sub・DVI・HDMI出力のコネクタをそれぞれ搭載。



OSをフォーマットせずこの構成に移行してみると、とりあえず今までの録画データが利用できました。つまり、ハードウェアの変化には寛容なのかもしれません。
※今回の製品では利用できましたが、他のカードやマザーボードで同じ結果が出るとは限りません。
あくまで、「故障などの理由でマザーボードを買い換える場合、同じチップセット(マザーを交換してもハードディスクをフォーマットしないで済む製品)への交換なら、録画データは継続して観られる可能性がある」、という程度と思ってください。




●ハードよりOS再インストールが重要
という訳で、今回の結果は……
・パーツ交換は意外といけます。
・マザーボード交換も、製品(チップセット)次第で可能性あり。
・OS再インストールは、ほぼ確実に再生不可。
・カード側の交換は同じ製品でも再生不可。
というところです。

地デジチューナー取付け後にPC環境を変える場合は、基本的にメディアへコピーして保存となりますが、
どうしてもハードディスク内のデータも残して観たい方は、
同じチップセットのマザーボードへ交換、もしくはCPUやビデオカードといった各パーツのパワーアップで対応すれば、継続して観られる可能性が高いです。

また、OS再インストールを行うと録画データが観られなくなるため、念のため重要データはメディアに保存しておきましょう。
※ダビング10は7/4より開始ですが、チューナーカードのソフトウェアアップデート日はメーカーごとに異なります(ピクセラは7/18)。アップデートまではムーブしかできません。


今まではチューナーカード交換後、パーツを変えても大丈夫か? という情報が無く「メモリ増設だけでもダメ」などと一部で噂されていましたが、そこまで厳しくないと判明。
※先述の通り、どの製品でも上手くいくとは限りませんのでご注意ください。
その上で、パーツはそのままでもOS再インストールは不可と分かったことも収穫と言えそうです。


という事で、カード導入前・導入時・導入後と3回に渡ってお送りした地デジチューナーレビューも無事終了。
これからPCで地デジを楽しみたい方は、ぜひ参考にしてください。


その他記事一覧は こちら


Posted by dospara_review at 13:52Comments(0)TrackBack(0)拡張カード | 耳より情報2008年07月01日
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