夏のフラッシュメモリスペシャル 第3回:最大6枚のSDHCをSSDに!

CR-9000 SDHC_01 CR-9000(写真左)
ADT-SDHC Card 4GB Class 6(写真右)

メーカー名&URL
CR-9000:PhotoFast http://www.photofast.co.jp/index.html
ADT-SDHC Card 4GB Class 6:A-DATA http://www.adata-group.com/JP/index.php


フラッシュメモリ特集もいよいよ最終回となりました。
今回は「CR-9000」を使い、SDHCカード(以下SDHC)をSSD化してみましょう。
本製品は、周囲からも「どうだった?」と聞かれるほどの注目製品だけに、チェックにもより力が入りました。

その結果はいかに?





前回扱った「CR-7300」は、2枚のコンパクトフラッシュ(CF)をRAID 0・1・JBOD接続するカードでしたが、
この「CR-9000」は、最大6枚までのSDHCをRAID 0接続という製品になります。

SDHCはCFより低価格ですが、その分遅いという傾向があります。
それでも、6枚集まれば、高速タイプのCFの2枚と互角以上になるのでは、 という期待を胸に秘め、Class6 の高速SDHCを6枚用意して速度を計測してみました。




●取付け簡単、SDHCは1枚から利用可能

まずはカードをチェック。
「CR-9000」には、「CR-7300」のようなRAIDモード切替はなく、RAID 0のみで動作します。
※SDHCが1枚でも、RAIDにならないだけでそのまま使えます。

セッティングは、基板上の「SD1〜6」と書かれたスロットに、カードを順番に挿すだけです。

なお、取付時の注意点は、
・SDカードはSDHC対応品のみ使用可能。
・SDHCは同型番の製品、かつ同容量で。
・2枚以上取付け時は、順番どおりに挿す(順番を飛ばすと、飛ばした分以降は使用不可)。
です。


カードとケース

写真左側のカードを見ると、SDHCスロットの位置は、表に1・2・5、そして裏側に3・4・6があります。なぜ表に1・2・3、裏が4・5・6でないかは不明。
カード上には番号が書いてあるので、挿す順番を間違えることは無いと思いますが、取付時は確認を忘れずに。

そして右側の付属のケースを付ければ、2.5インチHDDやSSDと同サイズ(9.5mm厚)になります。ノートPCへの取り付けも容易です。




●挿せば挿すほど速くなる!?
それでは速度をチェックします。

使用したPCスペックは
マザーボード:ASUS P5Q
CPU:Core 2 Duo E8600
メモリ:SAMSUNG PC2-6400 2GB×2
OS:Windows Vista Ultimate SP1

SDHC_02

用意したSDHCは、
A-DATA:ADT-SDHC Card 4GB Class 6
を6枚です。


チェック方法は、
SDHCを1枚ずつ増やしながら、それぞれの状態での速度をFDBENCHで計測。6枚の時はさらに大容量データのコピー時間、Lineage兇盪遒靴泙靴拭

なお、SDHCの枚数を増やした最初の起動時は、ボリュームを再構築する必要があるので、それまで入れていたデータは失われます。

ボリューム削除


「コントロールパネル」→「管理ツール」→「コンピュータの管理」→「ディスクの管理」で、SDHCを使用しているドライブをチェック。
そして「正常」となっている側で右クリックをして、「ボリュームの削除」を選択します。
※管理ツールが見えない場合、コントロールパネルの表示を「クラシック」に変更してください。ボリューム削除では、他のHDDを消さないように。


ボリューム作成


SDHCのドライブ全てが「未割り当て」になったら、再び右クリックし、「新しいシンプルボリューム」でボリュームを作成してください。



では測定開始!
※参考のSSDは、パーツの犬で使用した、
SLC:MSD-S3025032NA
MLC:TS32GSSD25S-M
です。

・FDBENCH1.01(RRはランダムリード、RWはランダムライト、数値は10000で10MB/s)
  READ WRITE RR RW
CR-9000 & SDHC 1枚 21100 5663 20253 2082
CR-9000 & SDHC 2枚 45209 10497 37440 277
CR-9000 & SDHC 3枚 67147 16814 46864 233
CR-9000 & SDHC 4枚 85571 22122 59534 370
CR-9000 & SDHC 5枚 105675 46545 61910 1958
CR-9000 & SDHC 6枚 128481 54671 69802 2553
SSD(SLC) 80736 78921 72804 36005
SSD(MLC) 116961 38656 66840 12669



・データコピー時間:高速HDD「WD3000GLFS(VelociRaptor)」を用い、1.21GBの単体データを互いにコピーした時間。
HDD → CR-9000 & SDHC 6枚:     23秒
CR-9000 & SDHC 6枚 → HDD:     20秒

HDD → SSD(SLC):            18秒
SSD(SLC) → HDD:            17秒
HDD → SSD(MLC):            35秒
SSD(MLC) → HDD:            18秒


・Lineage教動時間
  OS起動直後 2回目
CR-9000 & SDHC6枚 44秒 33秒
SSD(SLC) 15秒 11秒
SSD(MLC) 26秒 21秒


FDBENCHですが、シーケンシャルリードは枚数に応じて、約20MB/Sずつアップ、6枚では120MB/Sを超え、高速SSDと互角の数値です。
シーケンシャルライトとランダムリードも順調に数値が伸びており、SLCとMLCの中間と言えます。
ただし、ランダムライトに関しては、2〜4枚での数値が芳しくなく、1枚の時より遅くなりました。
5〜6枚では数値は戻りますが、それでも1枚の時と変わりません……。

調べたところ、すでにCR-9000をレビューしている「PC WATCH」の記事を見ているうちに、こちらと共通の現象を発見しました。
計測ソフトは違うものの、PC WATCHでも5枚目からランダムライトの数値が大きく伸びています。

使用SDHCは違えども、両者共に5枚以上で数値が伸びているのが面白いところです。
コントローラーチップの影響かは断言できませんが、CR-9000を使う場合は、SDHCを5枚以上同時に挿した方が良さそうです。
※すべてのSDHCで同じ結果になるとは限りません。
なお、ランダムライトの数値に関しては、前回チェックした「CR-7300」でもあまり伸びていません。
こういったフラッシュメモリのSSD化は、ランダムライトが苦手のようです。


なお、Lineage兇楼娚阿筏動時間が長いのが残念。ではプレイ中の読込みも長いのか? と起動後に実際プレイして感触を確かめました。
・遠い街へ瞬間移動(テレポート)して、背景が表示される時間
・人口が多い街に入り、他のキャラクターが表示されていく時間
・マップ上を走り、マップデータの読み込みポイントを通過したときのラグ
それぞれ問題はありませんでした。

私1人だけの意見では心もとないので、
隣の部署からLineage競廛譽ぅ筺爾鯱△譴討てプレイさせたところ、「HDDと遜色ない」という感想でした。
この評価は主観とはいえ、実用に耐えうるレベルであることは間違いないようです。
ただし、ランダムライトが遅いため、インストールには15分以上かかっています。




●SDHCは、買い増しより最初から5〜6枚セットで
チェック結果としては、SDHCで高速SSD作成は大成功と言えるでしょう。
ただし、速度は枚数に比例、さらに2〜4枚ではランダムライトが遅い事を考えると、5〜6枚セットで使うのがオススメです。

本製品の特徴に、最初は手元にある1〜2枚で使用、後から自由に枚数(容量)を増やせるという利点もありますが、
・枚数を増やしたい時に、元のSDHCと同型番が入手できないかもしれない。
・枚数を増やす度にデータが消えるので、バックアップと再コピーが必要。
・すでに使っている状態で買い増しすると、新旧のSDHCに耐久度(寿命)の差が生じます。
 そこからさらに使うと、最初のSDHCが先に壊れる可能性が高い。RAID 0接続のため、1枚でも壊れるとデータは全て消える。
といった欠点もあります。


以上の点を踏まえ、理想的な使い方としては……、
・カード購入時は、SDHCも5〜6枚セットで購入。
・余っているSDHCを利用する際は、しばらくそのまま使う。枚数を増やしたい時は最初のSDHCを外し、一気に5〜6枚を新規購入。
が良いでしょう。


本製品は、余った数枚のSDHCを1つのドライブとして利用可能なだけでも魅力を感じる製品ですが、
せっかくの「RAID 0接続専用カード」、ぜひ高速SDHCを用意して、その速度を体験してください。


その他記事一覧は こちら


Posted by dospara_review at 18:11Comments(0)TrackBack(0)拡張カード | マルチメディア2008年08月15日
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