ファンレスビデオカードは冷えるか冷えないか

ファンレスVGA概要 N9800GT-512MX-P

メーカー名&URL
ECS:http://www.ecsjpn.co.jp/



涼しい日も増えてきましたが、まだ残暑の気配が感じられる今日この頃。皆さんはPCにどんな冷却対策を施していますか?

先日「ファンレスビデオカード買ったけど、温度が高い」と相談を受けたので、 今回はファンレスビデオカードの冷却性能や、正しいセッティング方法をチェックしてみます。





●静音と冷却は両立できるか
ファンレスビデオカードの利点は、もちろんファンが無い事による静音です。
そして欠点が、ファンがないため冷却性能に難がある、というイメージでしょうか。

実際に冷却能力が低い製品もありますが、これはファンつき製品でもあることです。
で、冷えない人にPC環境を聞くと、バラックケースとのこと。


バラック
バラックとは、このようにパーツをむき出しで使いたい人用のケース。組み立ては簡単ですが、ファン音や落下物に注意。

部屋はエアコンも効いており、それゆえ冷えないことが納得いかない様子。
そこで、こちらでも実際にバラック環境、そして普通にケースを用意して、温度を測定しました。



PC環境は以下の通り
・バラックPC
マザーボード:FOXCONN P45A-S(P45チップセット)
CPU:Core 2 Duo E8600

・ケース内PC
マザーボード:ASUS MAXIMUS FORMULA(P45チップセット)
CPU:Core 2 Quad Q9300
ケース:GW


N9800GT-512MX

ビデオカードは、
ECS:N9800GT-512MX-P
です。



そしてチェック環境は……。


バラックPC
・バラックでエアフロー無し



バラックでエアフロー有
・バラックでのエアフロー有り
※もう1台のバラックPCの電源から排気を当てました。



ケース内
・ケース内エアフロー有り



ケース内ファン無し
・ケース内エアフロー無し
※排気ファンのケーブルを抜いて停止させました。



バラック・ケースそれぞれで、エアフローの有無をチェックしています。室温は25.9℃でした。
ちなみに、エアフローとは風の流れのことです。





●エアフローの威力を実感
では結果をどうぞ。

グラフ※クリックで拡大

バラックでエアフロー無し:  アイドル時64℃   負荷時98℃
室温約26℃という好環境ですが、バラックでの高温ぶりに驚き。この状態でビデオカードに手をかざすと、周囲が熱気に包まれているのが分かります。
つまり、多少涼しい部屋でも、ビデオカードを熱気が包み込み、温度が上がっていく訳です。

バラックでエアフロー有り:  アイドル時50℃   負荷時76℃
試しに、隣でもう1台バラック状態のマシンがあったので、そこの電源の排気を当ててみると、負荷時の温度が20℃も下がりました。
バラック環境でPCを構築してファンレスビデオカードを取り付けたい場合は、USB扇風機でも何でも良いので、風が当たるようにしましょう。

ケース内でエアフロー無し:  アイドル時69℃   負荷時96℃
ビデオカードをケースにいれ、その上で排気ファンを止めてチェックしたところ、 最初のバラックテストと同じく、100℃近くになりました。
ケースファンがなくても、通常のケースにはCPUと電源の排気ファンはあります。ですが、ビデオカードから離れており、排気量も専用ファンには及びません。
それぞれのファンまで上ってきた熱の排気はできても、ビデオカード周辺の熱を吸い出すほどの力は無い模様。
※今回はファンレスビデオカードでの話ですが、ファンつき製品の場合でも、排気ファンがないケースでの使用は熱がこもりがちです。

ケース内でエアフロー有り:  アイドル時53℃   負荷時77℃
ちゃんと排気ファンを回すと、バラックでエアフロー有りとほぼ同じ温度となりました。
「狭いケース内で冷えるの?」と思う人もいるでしょうが、 バラックの結果を見ての通り、カードのヒートシンク(フィン)に風が当たって、熱気を追い出しているかが重要なのです。



結果として、ファンレスビデオカードでもエアフローをしっかりすれば冷却は大丈夫でしょう。
相談してきた人も「風を当てたら改善した」ということで、チェックは無事終了です。
皆さんもビデオカードなどの温度が気になる場合、最初にエアフローを見直してみると良いかもしれません。




■ファンレスビデオカード取り付けの注意。
エアフロー向上のために、ケースのファンを増設して音が大きくなると、ファンレスビデオカードを購入する意味が薄れます。 今回のテストでは、電源とCPUファン以外は、背面の排気ファン1つで効果を発揮しています。
なお、ファンレスビデオカードは、ヒートシンクが大きい製品が多く、ケース次第では取り付けられない恐れもあります。購入前にはケースのサイズを確認しておきましょう。

フィンが大きい
今回使用したN9800GT-512MXは、ヒートシンクがカードより高く、ケースの幅に注意が必要です。


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Posted by dospara_review at 18:03Comments(0)TrackBack(0)ビデオカード │2008年08月29日
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