WindowsXPの決定版 SP3導入のススメ

SP3_DSP版 WindowsXP SP3

メーカー名&URL
Microsoft:http://www.microsoft.com/ja/jp/default.aspx



次世代OSであるWindowsVistaの登場から1年半以上が経過し、今年6月にOEM向けライセンスの提供が終了したWindowsXPですが、
サポート期間が2014年4月まで延長されたこともあり、まだまだ現役のOSとして活躍しています。

そんなWindowsXPに、最新かつ最後のServicePackであるSP3が、7月から適用されました。
これまで、SP3を適用するには、ダウンロードセンターや自動更新でダウンロードし、SP2からアップデートする方法のみでしたが、
先日(8/27)DSP版が発売開始され、「誰でも最初からSP3適用済みのWindowsXPをインストール可能」となりました。

※DSP(Delivery Service Partner)版とは、OEM製品の1種で、OEM製品販売代理店経由で提供される、汎用PC向けのライセンスです。
基本的にはPCにインストールして提供する製品ですが、「周辺機器ではないハードウェアと共に販売可能」のため、CPUやメモリ、HDD、フロッピードライブ等とセット購入できます。

DSP版の詳細については、
http://www.microsoft.com/oem/jpn/dsp/license_guide.mspx
をご覧ください。


ということで、今回はより身近になったSP3をチェックしてみます。





●インストール&アップデートが快適に
DSP版を購入後、すぐに分かるSP2との違いですが、
・メディアがDVD-ROMに変更、SP3適用済みとプリント
・インストール中にプロダクトキーを入力しなくても作業を進められる
があります。この2つは、VISTAと同じになりました。


DVD-ROMに

DVD-ROMへの変更については、ほとんどの方は問題ないと思いますが、DVDの読み込みに対応していない光学ドライブが搭載されているPCだとインストールできません。



SP3のID入力 SP2のID入力 プロダクトキーを入力しないで「次へ」を押した状態、左:SP3 右:SP2

プロダクトキーに関しては、もちろんインストール後の入力が必要になりますが、インストール中にプロダクトキーをどこに置いたか分からなくなった場合でも、構わずインストールを進められるのはありがたいことです。



そして、OSインストール後の分かりやすい特徴としては、
・Windowsアップデートが高速化
があります。
これは、SP2登場から今まで提供されてきたセキュリティ修正・強化プログラムが、SP3には最初から組み込まれているためです。

アップデート短縮

OS、マザーボードやビデオカードドライバのインストール直後にWindowsアップデートを実施。
SP2をインストールすると、約90種類の更新プログラムをダウンロード&インストールが必要ですが、SP3では画面の通り14種類です。
つまり、アップデート時間が短くて済むということです(更新プログラム数は9/4現在)。

なお、SP3にはInternetExplorer7、Windows MediaPlayer11などのアプリケーションは含まれていません。
修正パッチと異なり、アプリケーションは必要ない方もいる為、含まれていないと思われます。
必要な方は、アップデートやダウンロードセンターから入手してください。


詳しい修正パッチの内容は、
http://support.microsoft.com/kb/946480/
をご覧ください。



●修正以外にSP2時代に追加された機能
次に、修正部分ではなく、強化・追加されている機能を見ていきます。

管理機能
・MMC 3.0
  日常的なシステム管理タスクを一元化・簡素化するツールをアップデート

MDAC
・MSXML6
  XMLの信頼性・セキュリティを強化

MSI
・Microsoft Windowsインストーラ3.1 v2(3.1.4000.2435)
  インストーラの小規模アップデート

ネットワーク機能
・バックグラウンドインテリジェント転送サービス(BITS 2.5)
  Microsoft System Center Configuration Manager 2007 および Windows Live OneCareを使い際に必要な機能の強化

・Windows Server 2003 と Windows XP 向けの IPsec Simple Policy Update
  IPsec(認証や暗号、鍵交換、ヘッダー構造など,複数のプロトコルの総称)の機能を強化

・デジタル ID 管理サービス (DIMS)
  ドメインに参加しているユーザーが、アプリケーションとサービスに対する資格情報と秘密キーへアクセス可能に

・Peer Name Resolution Protocol (PNRP) 2.1
  PC同士をピアツーピアで接続するシステムプログラムをアップデート。これにより、SP3とVISTAのPCを接続しやすくなる。
(ピアツーピア:複数のPCを、サーバーとクライアントではなく、対等のクライアントPC同士としてネットワーク接続すること。サーバーがない家庭内で複数のPCをつなげている場合はほぼピアツーピアと言ってよい)

・Wi-Fi Protected Access 2 (WPA2)
  無線LANの新暗号化方式(WPA2)をサポート。よりセキュリティが強固になった。



●SP3で新たに追加された機能
次はSP3からの新機能です。一部はVistaでも搭載されています。

ネットワーク機能
・ブラックホール ルータ検出(※)
  使用しているルータに、ブラックホール現象が発生しているかどうかを検出します。

・ネットワークアクセス保護(NAP)
  WindowsVISTAやWindows Server 2008で搭載されている、企業内ネットワークのセキュリティ強化機能

セキュリティ機能
・ユーザーインターフェイスの説明
  グループポリシーエディタを利用中に、各ポリシーの詳細な説明が追加

・Administrator/Service ポリシー エントリでの セキュリティ強化
  企業向け管理ソフト、System Center Essentialsのセキュリティ問題点を修正

・Microsoft カーネル モード暗号化モジュール
  Microsoftカーネルモード暗号化モジュール (Fips.sys)は、複数の異なる暗号化アルゴリズムを、他のカーネルモードからアクセスしやすいモジュールにし、互いにリンクしやすくする

※ブラックホール ルータ:ネットワーク上では、データはそのままの容量ではなく、細かく分割して(パケット)送受信します。
ルータやOSのネットワーク設置次第では、このパケットサイズが問題になり、ルータに来たパケットがルータ内で破棄され、外に送信されなくなることがあります。
この現象を、パケットを吸うだけで吐かないことから「ブラックホール現象」と呼ばれており、現象が発生したルータは、ブラックホール ルータと呼称されます。


機能についての詳しい解説は、
http://support.microsoft.com/kb/936929
をご覧ください。


なお、これらの解説が分からない、という方も多いと思います。私もよく分かりません。
少なくとも、一般的な家庭での利用では、知らなくても問題ありません。
「バグが色々修正されて、セキュリティ機能が強化されて、インストールやアップデートが楽になった」という認識だけで十分でしょう。



●その他パフォーマンス向上、インストール速度、注意点について
SP3では、SP2より10%パフォーマンスがアップすると言われています。
では実際はどうなのか、SP2と共に測定してみました。

・使用PC
マザーボード:GIGABYTE GA-X48-DS5(X48チップセット)
CPU:Core 2 Duo E8500
メモリ:A-Data PC2-6400 1GB×2
HDD:WesternDigital WD5000AAKS
ビデオカード:GeForce9600GT

・ベンチマークと設定
Superπ:3355万桁
CrystalDiskMark:CドライブのシーケンシャルREAD/WRITEを、500MBで3回計測した平均値
3DMark06:Select Tests・SelectALL、解像度1280×1024

SP2とSP3で3回づつ計測し、最も高い数値を採用。
結果は以下の通りです。
  SP2 SP3
Superπ 16分19秒 16分10秒
CrystalDiskMark READ:84.70 WRITE:81.88 READ:85.03 WRITE82.01
3DMark06 10669 10736


ベンチマーク結果、そしてネット上の記事を見る限り、
「数値はSP2より増えるが、誤差の範囲かもしれない」
という印象でした。
10%性能アップは言い過ぎですが、機能が増えた代わりに、動作が重くなるという弊害は無いのでご安心を、というところです。



インスコ時間

そしてインストール時間は……、
アップデート版SP3の場合、OS上でSP2→SP3は、SP1→SP2より確実に早いという話ですが、
最初からインストールする場合は、SP2と差は感じませんでした。

とはいえ、SP3は修正パッチの追加などでSP2よりデータ量が増えています。
それでも時間が増えず、しかもアップデート時間が大幅減とくれば、実質的に早くなったと言えるでしょう。


最後に注意点ですが、SP3では一部ソフトが動かないなどの報告例がネット上で散見されます。
もしSP3導入後にソフトの不具合が発生した場合、MicrosoftやソフトメーカーのHPをチェックして、対応状況を確認してください。

また、特定のハードウェアドライバに影響することもあります。
こちらのチェックでは、ASUSのM3N78-EMH HDMI(GeForce8200チップセット)において、
FFベンチマークのスコアがSP2より半分以下になる症状が発生しています(オンボードグラフィックの場合)。



●今後XPを買うなら迷わずSP3
このSP3は、SP2と比べてバグが多数修正され、インストールやアップデートが楽になるなど、利点が多数あります。
これからWindowsXPを購入する場合、
すぐ使いたいソフト(ハード)がSP3に対応していないので困る、という方を除き、SP3を選ばない理由はありません。

なお、WindowsXPのセキュリティ更新などは2014年まで行われますが、2009年以降の延長サポートを受けるには、 その時点で最新のServicePack適用が条件のため、SP3の適用が必須です。
という訳で、サポートの面からも、ぜひSP3の適用をオススメします。


その他記事一覧は こちら


Posted by dospara_review at 18:58Comments(0)TrackBack(0)耳より情報 | マルチメディア2008年09月05日
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