Scythe最新CPUクーラー、兜と刀3の冷却能力は?
メーカー名&URL
Scythe:http://www.scythe.co.jp/
こんにちは。
先日(3/19〜20ごろ)の夏日に暑くて寝苦しくなり、「もう布団はいらんね」と片付けたものの、 再び冷えたためすぐ取り出す羽目になった(酒)です。
寒さ復活とはいえ、もう4月は目前。暖かい日が増えているのも事実で、当コーナーとしては冷却を気にする時期到来といったところ。
という訳で、今回は発売してから初の暖かい季節を迎えるCPU、Core i7対応のクーラーをチェックしたいと思います。
●あの人気クーラーに後継製品が登場
用意したCPUクーラーは、Scytheの2製品、
KABUTO(兜)クーラー SCKBT-1000
刀3クーラー SCKTN-3000
です。
3月中旬に発売されたばかりの兜クーラーは、2006年10月の発売以来、いまだ高い人気を誇る傑作CPUクーラー、
ANDY SAMURAI MASTER SCASM-1000
の後継と目される製品として注目を集めています。
形はANDYそっくりですが、
・高さが3mm増えた
・ヒートパイプが銅製に
・フィン枚数増加
・12cmファンがPWM対応
という変更点があり、冷却能力が強化されたとのこと。

●Core i7 965 Extremeを相手に効果を発揮
では実際に、どれだけ冷えるかチェックします。
使用PCはこちら。
マザーボード:Foxconn Renaissance
CPU:Core i7 965 Extreme Edition
メモリ:PC3-10600 2GB×3
ビデオカード:RADEON HD4870
取り付けですが、兜クーラーはサイズが大きいため作業にコツが必要です。


ただしブッシュピンがLGA775・1366両対応のため、ピンを固定している金具の穴が大きく、ピンが動きます。 固定すれば問題ないですが、固定前はピンがぐらつきます。
測定はFoxconnの付属ツール「FOX ONE」。バージョンは最新の1.1.8.1をダウンロードしてきました。
では測定開始。
アイドル時 | 負荷時 | |
---|---|---|
965リテールQ | 35℃(1560回転) | 81℃(2092回転) |
965リテールP | 33℃(2362回転) | 75℃(3042回転) |
兜クーラー | 27℃(1130回転) | 70℃(1463回転) |
刀3クーラー | 30℃(2051回転) | 71℃(2654回転) |
さすが兜クーラー、965リテールQより11℃下がっています。
刀3が兜クーラーと互角なのは予想外。ファンが小さいため回転数は高いですが、音はリテールと同等でうるさく感じません。もちろん兜クーラーは静音そのもの。
温度の参考として、前日別件で計測しておいた、Galleria PC用YMケースでの965リテールQと兜クーラーの結果も掲載。
なお、こちらのケースの方が内部が広く、エアフローが効いているため、全体的に温度が低くなります。
アイドル時 | 負荷時 | |
---|---|---|
965リテールQ | 26℃(1550回転) | 71℃(2121回転) |
兜クーラー | 25℃(780回転) | 62℃(1226回転) |
先のケースほどではありませんが、10℃近い差でかつ静音ですので、やはり効果大と言えます。
次に、「兜クーラーとリテールの差は分かったけど、ANDYの後継としてはどうなの?」という方のため、ANDYもチェック。
※ANDYにはLGA1366用クリップが付属していないため、 別売りクリップで取り付けてます。
アイドル時 | 負荷時 | |
---|---|---|
ANDY | 31℃(1342回転) | 82℃(1312回転) |
ただし、この結果のみだとANDYが力不足に見えてしまうため、本来の対応CPUであるCore 2 Quadでの温度もチェック。
主な構成は
マザーボード:Foxconn ELA
CPU:Core 2 Quad Q9650
メモリ:PC2-6400 2GB×2
ビデオカード:GeForce GTX295
です。
アイドル時 | 負荷時 | |
---|---|---|
Q9650リテール | 49℃(1240回転) | 71℃(2385回転) |
ANDY | 42℃(1285回転) | 59℃(1280回転) |
●最新CPUを冷やしたい人にお勧め
結果を見たところ、
今回チェックした2製品は、サイズとファン回転数に違いはあれど、それぞれ冷却能力は十分。
特に兜は、Core i7やPhenom?の上位製品にも余裕で対応し、しかも静音と、ANDYの後継としてふさわしい製品です。
※サイズが大きいため、ケースやマザーボードの形状次第では取り付けできませんのでご注意ください。
という訳で、冷却能力が高いクーラーをお探しの方は、今回の2製品も選択肢に入れてはいかがでしょうか?
とはいえ、ANDYもCore 2 Quadの最上位であるQ9650で問題なく使えます。
ANDYと兜は価格差があるため、Core 2での使用が目的ならANDYも有力な選択肢になります。 ただし、近日中にCore i7やPhenom?の上位モデルに買い換える予定があるなら、今のうちに新クーラーにしておくと良いでしょう。
使用CPUだけでなく、予算やケースサイズも考慮した上で、最適なCPUクーラーをご購入ください。
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