話題の小型水冷キットで快適冷却なるか?

水冷クーラー Domino A.L.C.(DM-1000)

メーカー名&URL
CoolIT Systems:http://www.coolitsystems.com/

価格:12,800円(7/24現在)


先週の3連休に新しいエアコンを購入して取り付けたものの、その頃から天気が崩れ涼しい日が続き、宝の持ち腐れ状態なのが残念な(酒)です。

夏と言えばPCの冷却も気になる季節です。
そんな中、先日注目のCPUクーラーが発売されましたので、早速入手してみました。





●コンパクトな水冷クーラーが登場
今回紹介するDomino A.L.C.は、CPU専用の水冷クーラーです。

水冷クーラーには、ラジエーターの大きさや設置場所により、
・ラジエーターと、背面ファンや電源が一体化、冷却は背面ファンや電源ファンを使用。
・ラジエーターは、ケース内下部や5インチベイに設置。一体型より大型で冷却能力が高いが、5インチベイやケース下部に空きが必要。
・ケースに入らない大きさのラジエーターのため、ケース外に設置。
といった製品があります。下になるほど冷却性能はアップしますが、その分製品は大型化します。

特にラジエーターを外部に設置する製品は、PCケース以外にもスペースが必須で、また電源も別途必要となることがあります。
このDomino A.L.C.はラジエーターが排気用12cmファンと一体化のタイプで、電源はもちろんケース内から供給するためコンパクト、かつ軽量なのが特徴です。


また、水冷と聞くと冷却液の交換が必要な製品が多く、そのため敷居が高い印象を受けますが、
Domino A.L.C.は、水冷クーラーとしては非常にコンパクトで、取り付けも手軽。
しかも冷却液の交換や補充が不要で、空冷クーラーと同等の扱いやすさと言えるでしょう。


では実際に、PCに取り付けてみます。
主なPC環境は、
マザーボード:ASUS P6T-SE
CPU:Core i7 975 Extreme Edition
MEMORY:PC3-10600 2GB×3
ビデオカード:GeForce GXT285
です。

バックパネル
CPU部分の固定にはバックパネルが必要のため、マザーボードをケースに付ける前(搭載済みなら外す)にバックパネルを貼り付けましょう。
ただし、バックパネルを貼り付けても、ネジ止めするまではパネルが脱落する可能性があるので注意。
マザーボードをケース内に固定後、ネジ止め前にバックパネルが脱落すると、再度マザーの取り外しが必要です。


反対側パネル
反対側のサイドパネルが外せるケースなら、バックパネルを手で固定可能です。



最初に固定
Domino A.L.C.はコンパクトなので、最初にマザーボードへ取り付け、そのままケースに入れる方法もあります。これならバックパネルの脱落を気にする事はありません。


CPU補助電源
先付けの場合、CPUの補助電源コネクタをディスプレイパネルが覆い、ケーブルが接続しにくくなります。



12cmファンより大きい
ケース側ですが、ラジエーターは12cmファンより一回り大きいため、ファン部分の周囲に2cmほど余裕が必要です。

上部に注意
特に、電源を支えるシャーシや出っ張りがあるケースだと、ディスプレイ上部が干渉する事があります。
12cmファンの固定ネジ穴とシャーシの距離(赤丸内)は、やはり2cm以上必要です。
※当社ガレリアシリーズ用YMケースでも取り付け可能ですが、 シャーシが太く、サイドパネルの突起部分がディスプレイ側に接触するため加工が必要です。水冷搭載ガレリアでは専用パネルを使用しています。またAntec:Nine Hundredも対応しているとの事です。



●十分な冷却性能を発揮
固定したところで、肝心の冷却性能を見てみます。
ラジエーターが小型のため、本当に冷えるか気になるところです。


切替ボタン
なお、Domino A.L.C.は、ディスプレイ横のスイッチ(赤丸内)を押すと動作モードを切替できます。
Quiet・Performance・Fullの3モードがあり、Quietはファン回転数を抑える静音重視、Fullは逆に回転数を上げ冷却重視となります。

ディスプレイ
現在のモードは、ディスプレイ左下のマーク(赤丸内)で確認できます。
また、モード切替時にはビープ音が鳴ります(Quiet:1回、Performance:2回、Full:3回)ので目印にどうぞ。
※ディスプレイ表示の違いは こちら!


チェック中
では測定開始。負荷ツールは「Prime95」、計測ツールはマザーボード付属の「PC Probe?」です。
リテールクーラーは冷却重視の高速モード「P」でチェック。Domino A.L.C.の負荷時は、3モード全てを見ています。

室温26.7℃ アイドル時 負荷時
リテールクーラーP 41℃(1562回転) 83℃(3013回転)
水冷:Quiet 41℃(1177回転) 74℃(1738回転)
水冷:Performance   72℃(2139回転)
水冷:Full   69℃(2614回転)
Domino A.L.C.は、QuietモードでもリテールPより9℃冷えました、もちろん動作音は言うまでもありません。
※Fullモードの場合、温度はより下がりますが、音はリテールより大きくなります。



●この夏はぜひ水冷にチャレンジ
結果として、Domino A.L.C.は、
現在発売中のCPUで、特にTDPが高い(130W)Core i7 975を十分冷やしました。
これなら、コンパクトさゆえに冷却性能を心配した方も安心かと思います。

この夏は、皆さんもぜひ水冷を導入して、優れた冷却性能と静音を堪能してはいかがでしょうか。
ただし、静音に関しては、ビデオカードなど他のファン音が五月蝿いと意味が薄れますのでご注意ください。


なお、これからPCを作りたいので最初から水冷にしたい、という方は、
Prime Galleriaシリーズの水冷対応モデル(インテルCPU搭載のタワー型)で、プレミアム水冷パックをカスタマイズすると、このDomino A.L.C.が搭載されます。
組立作業の必要が無く、かつ10,000円でカスタマイズ可能とコストパフォーマンスが高いので、ぜひご検討ください。



その他記事一覧は こちら



Posted by dospara_review at 19:38Comments(0)TrackBack(0)CPU | その他2009年07月24日
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