新Core i5・i7 コア数と消費電力の関係を探る

パッケージ LGA1156対応 Core i5・i7

メーカー名&URL
Intel:http://www.intel.co.jp/content/www/jp/ja/homepage.html



どうも、涼しくなり寝やすくなったのは良いのですが、
薄着で寝るため早朝の冷え込みで起きてしまう日々が続き、結局寝不足気味な(酒)です。

今週火曜に登場した新Core i5・i7プロセッサ(コードネーム:Lynnfield)は、
TDPが95Wで、従来のCore i7(TDP130W)より消費電力が低下しました。
実際に各大手サイトのレビューでも、その結果を裏付けています。
ですが、いずれのサイトでも、コア数の違いによる消費電力の変動に触れていません。
ならばという訳で、今回は新i5・i7のコア数別消費電力のチェックを行います。





●BIOSで動作コア数を変更可能。
今回「コア数別」というポイントに着目した理由は、
Core i5・i7が持つTurbo Boostテクノロジーの存在です。
例えばi5 750は定格クロック2.66GHzですが、高負荷のコア数が1・2個の場合、
Turbo Boostにより3.2GHzまで高速化します。
従来のCore i7にもTurbo Boost機能はありますが、
新Core i5・i7はクロック上昇幅が大きくなったのが特長です。
つまり、コア数より動作クロックがモノをいう古いゲームの場合、
コア数を減らした方が高クロックになるから快適なのでは? と考えた訳です。



ではチェックを開始します。
駆動コア数の設定方法ですが、新Core i7・i5対応のP55マザーボードなら、
駆動コア数をBIOS上で変更できます。
※Foxconn、ASRock、MSIの各マザーで確認。


コア数設定 これが設定項目です(写真はASRock P55M Pro)。
コア数は、1・2・ALL(4)を選択可能ですが、3コア化はできません。



次に、コア数がゲームに影響するか、ベンチマークでチェックします。

PCスペックは以下の通り。
CPU:Core i5 750
マザーボード:ASRock P55M Pro
MEMORY:PC3-10600 2GB×2
ビデオカード:GALAXY GeForce9600GT GE
電源:750W

使用ソフトと設定は以下の通り。
・3DMark06
  解像度:1920×1200  Select Tests:「Select ALL」
Final Fantasy Benchmark(FFベンチ)3
  High(1024×768)

  3DMark06 FFベンチ3
1コア 6875 9399
2コア 7860 9074
4コア 8363 8787

3DMark06の結果はコア数に比例しますが、
FFベンチはコア数が減るごとにアップしました。

やはり古めのソフトは、動作クロックが影響するという事でしょう。
4コアが働くと最大クロックは2.8GHzのため、1・2コア時の3.2GHzには勝てません。
なお、同じ3.2GHzのはずの1・2コアでも差が出るのは、
FFベンチの負荷が軽く、2コアだと1コア時よりクロックが上がらないためでしょう。

少し古いマルチコア非対応のソフトは、コア数を減らした方が快適になる事があるということです。
ただし、「ゲームしながらインターネットやチャットを行うので他のソフトも複数起動している」という方は、 コア数が少ないと処理が重くなる可能性が高いため、4コアのままが良いでしょう。




●コア数ごとの消費電力に注目
次にコア数と消費電力の関係を見てみます。
i5 750・i7 870の4コア時における消費電力をチェック。比較用に、TDP130Wのi7 950も用意しました。

i5 750・i7 870環境
マザーボード:ASRock P55M Pro
MEMORY:PC3-10600 2GB×2
ビデオカード:GALAXY GeForce9600GT GE
電源:750W

i7 950環境
マザーボード:ASUS P6T-SE
MEMORY:PC3-10600 2GB×3
ビデオカード:GALAXY GeForce9600GT GE
電源:850W

CPU負荷ソフトは、「Prime95」を使用。各レビューサイトより消費電力が大きいのは、
ゲームとは異なり、強制的に最大負荷をかけているためです。
※今回はCPU負荷のみです。

  アイドル時 負荷時
i5 750 73W 178W
i7 870 76W 215W
i7 950 105W 248W

グラフにすると以下の通り。
基本グラフ

クロックが低く、Hyper-Threading Technology(HT)機能がないi5 750ですが、
その分消費電力も低いです。
次に、コア数を変更しながら消費電力をチェック。
※HT対応CPUは、各コア数ごとに機能のON/OFFも実施。

  アイドル時:HT無 負荷時:HT無 アイドル時:HT有 負荷時:HT有
i5 750:1コア 72W 105W
2コア 72W 132W
4コア 73W 178W
i7 870:1コア 77W 110W 75W 120W
2コア 73W 147W 76W 162W
4コア 72W 195W 76W 215W
i7 950:1コア 102W 133W 103W 141W
2コア 103W 158W 103W 173W
4コア 103W 220W 105W 248W

コア数グラフ

コアを減らすと消費電力も大きくダウン。これは従来のi7 950も同様です。
つまり、コア数を減らす利点は、古いソフトの快適化だけでなく、
例えば「MMOで露店放置、あるいは動画編集を開始して仕事に行きたい」という場合は、
コア数を減らしておくことで、長時間の負荷状態でもエコになる訳です。

なお、今回はBIOSで物理的に駆動コア数を変更しましたが、
それは面倒という方も多いと思います。
そこで、タスクマネージャの「関係の設定」を活用してみましょう。
※CPUはi7 870を使用。


関係設定前 例えば、今回のCPU負荷ツール「Prime95」ですが、
普通に1コア負荷では倍率が23倍、3.06GHzどまりです。


関係の設定中1 そこで、タスクマネージャのプロセスタブを選び、
Prime95.exeを右クリックで「関係の設定」を選択。


関係の設定中2 使用したいコア数に変更(ここでは1)。
これでPrime95は1コアしか使いません。
※OSやソフトを落として再起動すると設定は戻ります。


関係設定後 再び負荷。27倍、3.6GHzになりました。


「関係の設定」でコア数を減らして負荷をかけた場合でも、
BIOSでの設定同様に消費電力が軽減します。
i5 750で見たところ、2コア時に136W、1コアで106Wと、先の数値とほぼ同じになりました。

ただし、この方法だと、他にソフトが起動すれば複数コアを使う事になり、
消費電力も相応にアップします。
本当にそのソフトしか起動しない場合に設定すると効果的です。

OSを再起動してBIOS設定に入り完全にコア数を減らすか、
OS上で実行ファイルを手軽に「関係の設定」をするかはお好みでお選びください。



●マザーボード独自の省電力機能も注目
これまではCPUの消費電力をチェックしましたが、
マザーボード側にも気になる機能があるのでチェックします。

省電力設定 今回使用したマザーボード「P55M Pro」には、 BIOS内に「Intelligent Energy Saver」という項目があります。 これはASRock独自の省電力機能で、オン(Enable)にすると、消費電力が減るはずです。


という事で、Intelligent Energy Saver機能の有無による消費電力も見てみます。
※CPUはi5 750です。

  アイドル時:
省電力無
負荷時:
省電力無
アイドル時:
省電力有
負荷時:
省電力有
1コア 72W 105W 71W 100W
2コア 72W 132W 71W 125W
4コア 73W 178W 71W 166W
省電力機能グラフ

アイドル時は誤差の範囲と言えなくもないですが、
負荷時には最大12W減っており、効果ありと言えそうです。
ただしCPUやチップセット本来の機能ではないので、使用時はご注意を。

なお、これら機能は各メーカーごとに名称や効果が異なります。
(メモリを1枚にして、デュアルチャネルを切ると省電力になる製品もあるそうです)
省電力機能の名称や効果は、メーカーHP等でチェックしてください。


という訳で無事チェック完了。
結果を見る限り、新Corei5・i7はアイドル時の低消費電力が魅力なのはもちろん、
コア数変動でさらなるエコ化や古いゲームの快適化も見込める事が判明し、
面白いCPUという印象を受けました。
新Corei5・i7の消費電力に注目している方は、ぜひ今回の記事を参考にして下さい。


その他記事一覧は こちら



Posted by dospara_review at 16:15Comments(0)TrackBack(0)CPU | 耳より情報2009年09月11日
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