AthlonII 45W CPUと省電力ビデオカードでエコ&3DPCを作成
どうも、今週は台風の影響で、皆さん同様に通勤に一苦労した(酒)です。
先月Intelの新CPU、Core i5・i7をチェックしましたが、 9月にはAMDからも省電力版のAthlonIIが発売されて、色々な意味で話題となったことを忘れてはいけません。
という訳で、今回はその新CPUをチェックしてみましょう。
●5050eよりベンチマークスコアが向上
9月18日に登場した新CPUは、
デュアルコアのAthlonII X2 240e・235e、
そしてクアッドコアであるAthlonII X4 605eの3種類です。
同じAMDの省電力CPUであるPhenomIIの905e・705eとの違いは、3次キャッシュを搭載しない代わりに、TDP 45Wを実現(PhenomIIの2製品は65W)。
AMDのTDP 45W製品と言えば、Athlon X2 5050eが思い浮かびますが、 新45WCPUは5050eと比べ性能・消費電力がどう変わったのか気になります。
そこで、
AthlonII 240e
AthlonII 605e
の2種類を用意して、5050eとの違いを計測します。
なお、235eは240eの低クロック版ですので、性能・消費電力共に少し下がると考えてください。
チェック内容は、5050eとGeForceGT GEの構成で、「3DゲームもプレイできるエコPC」を作成した5月8日の記事と同じ内容で進めます。
※5月8日のエコPC作成記事は こちら!
その他構成は前回同様、
マザーボード:FOXCONN A7GM-S(780Gチップセット)
メモリ:PC2-6400 1GB×2
ハードディスク:HITACHI HDP725032GLA360
光学ドライブ:LG GH22N
OS:WindowsXP Professional SP3
です。
チェックソフトと各設定も同じです。
・3Dmark06(スコアはCPUとビデオカードの両方が影響)
デフォルト時:Select Testsを「SelectALL」に変更
高負荷時:解像度1680×1050、Select Testsを「SelectALL」に変更
・モンスターハンターフロンティアベンチマーク(以下MHF:CPUの影響小)
デフォルト時:1280×720
高負荷時:解像度1680×1050
(C)CAPCOM CO., LTD. 2007 ALLRIGHTS RESERVED.

・Final Fantasy Benchmark 3(以下FFbench:CPUの影響大)
High(1024×768)
(C)2002-2007 SQUARE ENIX CO.,LTD. All Rights Reserved. (写真は通常のゲーム画面です)
ではスタート。
3DMark06(デフォルト時) | 3DMark06(負荷時) | MHF(デフォルト時) | MHF(負荷時) | FFbench(High) | |
---|---|---|---|---|---|
5050e | 8710 | 8080 | 5778 | 3326 | 7594 |
240e | 9794 | 8752 | 5831 | 3336 | 9198 |
605e | 10172 | 9220 | 5850 | 3348 | 8109 |
さすが新CPUだけあり、いずれも5050eより高スコアを記録。特に605eだと、3DMark06のデフォルトで10000を突破。
なお、FFbenchで240eが605eより高いのは、FFbenchはマルチコア非対応で、動作クロックが大きく影響するからです。
それでも605eが200MHz高速な5050eより高スコアなのは、クロック辺りの処理能力が優れているためでしょう。
●消費電力は5W程度アップ
次に、注目の消費電力をチェックします。
計測方法は以下の通り。

・消費電力(ワットチェッカーで計測)
アイドル時:OS起動後、2分ほど放置した状態の数値
CPUのみ負荷:CPU負荷ツール「Prime95」を実施して約5分後の数値
MAX:「Prime95」と、MHFベンチマークの最高負荷設定(1920×1200)を同時に実行し、1周終わるまでの最高値
アイドル時 | CPUのみ負荷 | CPU&ビデオカード負荷 | |
---|---|---|---|
5050e | 74W | 121W | 157W |
240e | 79W | 122W | 159W |
605e | 80W | 127W | 162W |
240eと605eは5050eと比べ、消費電力の差はアイドル時で最大6W、負荷時は5W程度のアップで収まりました。
全く同じ消費電力とは行きませんが、差は小さく、それ以上に性能が向上しているので、5050eの後継製品として問題はないでしょう。
今回の様にGeForce9600GT GEがセットの場合、さすがに最新3Dゲームを高負荷設定でも超スムーズとは行きませんが、
通常設定や、MMOといった比較的軽めの3Dゲームなら十分プレイ可能です。
せっかくの省電力CPUですから、ビデオカードに省電力版9600GTや9800GT、RADEONならHD4670やHD4770を組み合わせて、エコ&3DもいけるPCを作成してはいかがでしょうか。
(3Dゲームをしないなら、ビデオカードを785Gや790GXのオンボードにすれば、より省電力になります)
※CPUの購入前に、マザーボードが対応しているかあらかじめご確認ください。また、マザーボードが対応しても、BIOS更新が必要な場合もありますのでご注意下さい。
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