Advanced Format採用の新HDD「WD10EARS」を検証
WD10EARS
メーカー名&URL
Western Digital:http://www.wdc.com/jp/
価格:8,480円(12/18現在)
どうも、あのASRockからソケット754の新マザーボードが発売予定という情報を入手した瞬間、
家に754のSempronが1つあった事を思い出し、どうするべきか悩み始めた(酒)です。
今回は、最近発売されたハードディスクの中から変わった製品を見つけたのでチェックしてみます。
※667GBプラッタ採用の最新製品紹介は こちら!
メーカー名&URL
Western Digital:http://www.wdc.com/jp/
価格:8,480円(12/18現在)
どうも、あのASRockからソケット754の新マザーボードが発売予定という情報を入手した瞬間、
家に754のSempronが1つあった事を思い出し、どうするべきか悩み始めた(酒)です。
今回は、最近発売されたハードディスクの中から変わった製品を見つけたのでチェックしてみます。
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●キャッシュ倍増&フォーマット形式変更
このWD10EARSは、キャッシュ容量が従来の32MBから64MBに倍増したという点が強調されていますが、
実は「Advanced Format」という技術を利用している点も重要なポイントです。
※Advanced Formatとは、従来のハードディスクの場合、1セクタが512バイトで物理フォーマットされているのに対し、4KB(4096バイト)で行う技術です。
具体的な利点としては、ネット情報によると同じ容量のデータを記録する場合に記憶領域を節約でき、
その節約部分の一部をECCに割り当て、エラー回復率アップと信頼性向上が計れるそうです。
ただし、Advanced Formatは新技術のため、Windows XPなど古い一部OSでは対応していません。
その為、本製品はXP上では使えない、使えてもハードディスクとしての本来の性能が発揮されないと言われています。
という訳で、ここでは本製品そのものの速度を計測しつつ、実際にXPで使用するとどうなるか確認したいと思います。
使用PCはこちら。
マザーボード:ASRock P55DE3
CPU:Core i7 870
MEMORY:PC3-10600 2GB×2
ビデオカード:Palit GeForce GT240
OS:Windows7 Ultimate
まずはWin7で普通に計測開始です。
チェック方法は、最初に定番のベンチマーク2種類。
・CrystalDiskMark 2.2
・ATTO Disk Benchmark
そして実際のソフト起動時間やデータコピー計測。
・LineageII起動時間
※スタートメニューで「スタート」を押してから、タイトル画面が表示されるまでの時間。
OS起動直後と、タイトル表示後ゲームを終了し、すぐ再起動の2回を計測。
・同一ディスク内データコピー
※ファイル数2,399、容量10.6GB
です。
なお、P55DE3では、従来のキャッシュ32MB製品も測定しました。
ではスタート。
・CrystalDiskMark 2.2 & ATTO Disk Benchmark
WD10EARS(キャッシュ64MB)
WD10EADS(キャッシュ32MB)
・LineageII起動時間 & 同一ディスク内データコピー
LineageII起動時間(1回目・2回目) | データコピー時間 | |
---|---|---|
WD10EARS(キャッシュ64MB) | 25秒・15秒 | 5分22秒 |
WD10EADS(キャッシュ32MB) | 25秒・16秒 | 5分18秒 |
こう見ると細かいファイルの読書きが多いLineageIIやコピー時間はWD10EADSに分がありそうですが、
キャッシュでカバーしており問題ありません。
なによりシーケンシャルはWD10EARSが20MB/s程速いため、動画のような大容量ファイルが扱いやすいでしょう。
●XPでも特殊な方法で使用可能
では次に、気になるXPで使用してみます。使用PCは先と同じ、OSはXP Professional SP3です。
・XP上で初期化、論理ドライブ作成、フォーマット実行
シーケンシャル以外のWriteが非常に遅くなります。
・Win7で初期化、論理ドライブ作成、フォーマット実行し、速度が出ている状態のままXPで使用
512KのWriteは改善しましたが、4KのWriteはMAXの半分程度です。
XPで使う(初期化などを行う)と書き込みが遅い。Win7(VistaもOK)で初期化などを済ませるとXPでもある程度速い模様です。
全ての環境で同じ症状とは限りませんが、今回はP55・785G・G41チップセットの3マザーで、XPでの初期化時にWriteが遅くなりました。
このままだと、「XPでは最初にWin7やVistaでフォーマットしないとだめ」になりますが、
WD10EARSはジャンパーピンを使う事で、XP上でも速度が向上すると書かれています。
また、メーカーツール「WD Allgn」でフォーマットする方法もあります。
ここでは、ジャンパーピンによる方法を試してみることにします。
ジャンパーピン(別売)の取付位置はここ、最もSATAや電源コネクタに近い場所です。
※ジャンパーピン販売ページは こちら!
そのままXPで初期化やフォーマットを実行。CrystalDiskMrakでWrite改善を確認しました。
ただし、ジャンパーピンを着脱すると、新たに初期化やフォーマットが必要になり、それまでのデータが消えます。
※ジャンパーピンやメーカーツールの使用は、保証対象外となりますのでご注意下さい。
●速度と機能のバランスに優れた製品
検証結果を見る限り、本製品はゲーム起動やコピーは従来のキャッシュ32MB製品と同等、
その上でシーケンシャルRead・Writeの高速化で、動画など大容量データの保存や読み出しは快適となります。
それに、本製品はCaviar Greenシリーズですので、省電力という点も見逃せません。
つまり従来製品と同等の省電力、さらにシーケンシャルの高速化、信頼性向上が計られている製品ということになります。
新技術採用のため、他の1TB製品より約1,000円ほど割高ですが、本製品が持つ特徴が気になる方は、
次に購入するハードディスクの選択肢に加えてはいかがでしょうか。
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