インテル新SSD「X25-V SSDSA2MP040G2R5」速報レビュー
X25-V
メーカー名&URL
Intel:http://www.intel.co.jp/index.htm#/ja_JP_01
価格:11,980円(1/8現在)
明けましておめでとうございます。正月休みは予定通り家から一歩も出ず寝てすごした(酒)です。
という訳で、今年も製品レビューをよろしくお願い致します。
2010年最初の製品レビューは、本日発売の
Intelの新SSD:X25-V SSDSA2MP040G2R5を早速紹介します。
メーカー名&URL
Intel:http://www.intel.co.jp/index.htm#/ja_JP_01
価格:11,980円(1/8現在)
明けましておめでとうございます。正月休みは予定通り家から一歩も出ず寝てすごした(酒)です。
という訳で、今年も製品レビューをよろしくお願い致します。
2010年最初の製品レビューは、本日発売の
Intelの新SSD:X25-V SSDSA2MP040G2R5を早速紹介します。
●1台とRAIDそれぞれの速度を計測
本製品は、容量40GB、価格11,980円(1/8現在)と、
Intel製SSD(MLC)では最も容量が少なく、また速度も抑えられているとの事ですが、その分低価格で買い求めやすい製品です。
※1/10:「(MLC)」を追記しました。
ここでは、1台での速度をチェックして、ベンチマークでの速度と実際の使い勝手がどうなのかを確認すると共に、
RAID環境の速度も見て行きます。
使用PCは以下の通り。
マザーボード:Foxconn P55A
CPU:Core i7 860
MEMORY:PC3-10600 2GB×4
ビデオカード:Palit GeForce GT240
OS:Windows 7 Ultimate 64bit
チェック項目は、
・CrystalDiskMark 2.2
・ATTO Disk Benchmark
・OS起動時間
・Lineage?起動時間
※スタートメニューで「スタート」を押してから、タイトル画面が表示されるまでの時間。
OS起動直後と、タイトル表示後ゲームを終了し、すぐ再起動の2回を計測。
・同一ディスク内データコピー
※ファイル数2,399、容量10.6GB
です。
まずは1台での速度から。
比較として、2009年9月に計測した80GB製品の結果を用意しましたが、使用PCが異なるので参考として見て下さい。
・40GB
・80GB(参考)
OS起動時間 | LineageII起動時間 | データコピー時間 | |
---|---|---|---|
40GB | 28秒 | 16・13秒 | 5分27秒 |
80GB(参考) | 38秒 | 16・13秒 | 4分07秒 |
CrystalDiskMarkを見ると、シーケンシャルと512Kは80GBが全体的に勝りますが、4KBはほぼ互角です。
細かいファイルのアクセス速度は80GB製品と互角なので、LineageII起動時間がほぼ同じになりました。
なお、本製品は80GBのほぼ半額です。つまり80GBを買う予算で本製品を2つ購入し、RAID化を考えている方も多いと思います。
ですので、RAIDもチェック。RAID 0は2・3台のパターンでチェックし、さらにRAID 1も試しました。
容量が少ない本製品でRAID 1にする方は少ないと思いますが、ぜひ参考にして下さい。
RAID 0:2台
RAID 0:3台
RAID 1:2台
OS起動時間 | LineageII起動時間 | データコピー時間 | |
---|---|---|---|
1台 | 28秒 | 16・13秒 | 5分27秒 |
RAID 0 2台 | 33秒 | 16・12秒 | 2分45秒 |
RAID 0 3台 | 34秒 | 16・12秒 | 1分58秒 |
RAID 1 2台 | 35秒 | 19・14秒 | 5分59秒 |
ハードディスクのRAID 1では、基本的にほとんどの項目が1台の時より遅くなるのですが、
今回はシーケンシャル&512KBのReadが大幅に高速化しています。
他のSSDでも試しましたが同じ結果でした(Read:150MB/s、Write:90MB/s時代のJMicron製コントローラー製品)。
理由ですが、話によるとハードディスクのRAID 1は、複数台のディスクやヘッダーの同期を慎重に行うため1台の時より全体的に遅くなるが、
SSDは稼動部分が無いため全て遅くなる訳ではないとの事。
1台の時より512KBのWrite、そして4KBのRead・Writeは遅いため、LineageIIとコピー時間に影響しているものの、
高速化の部分がカバーしているためか、極端な速度低下を防いでいます。
●OS用ドライブとして使用時は容量不足に注意
速度については十分使える事が分かりました。
ただし、本製品はご存知の通り容量が40GBしかないため、単体でOS用ドライブとして使う場合は注意点があります。
これは特に、大容量メモリを扱える64bit OSで発生しやすい現象です。
例えば、Windows7 64bit、メモリ8GBの構成でOSをインストールすると、
・pagefile.sys(仮想メモリ用スワップファイル)
・hiberfil.sys(休止状態の時にメモリの内容を退避させるファイル)
の2ファイルだけで容量が14GBを超えます。
※これらのファイルは、隠しファイルやオペレーションシステムファイルを表示する設定にしないと見えません。
※容量チェック時のPCは、ベンチマーク時と異なります。
その他、OS用ファイル・マザーボード・ビデオカード等の必須ドライバも容量を使いますので、
ゲームなどを一切インストールしていない状態でも、空き容量は14.7GBしかありません。
(マザーボードやビデオカードの違いで空き容量は多少変わります)
※搭載メモリ4GBの場合、2ファイルの容量も少なくなるため、約22GB空きました。
もしこの状態でゲームをインストールしたり、デスクトップ上に大容量ファイルを置くと、あっという間に容量不足になるでしょう。
特にネットワークRPGは大容量のタイトルが多く、例えばLineageIIは8〜9GB、Tower of AIONは10GBを超えます。
ゲーム1つをインストールしただけでCドライブの空きが5GB程度まで減ってしまうのでは、実用的とは言えません。
このままでは、1台の場合OS用として使い難いのですが、もちろん対処法もあります。主な方法は以下の通り。
1・ゲームなどのプログラムはCドライブにインストールしない。
(それでもOSアップデート等でCドライブの空き容量は次第に圧迫されていきます)
2・プラウザの一時ファイル用フォルダ、マイドキュメント、テンポラリを別ドライブに移動する。
3・搭載メモリが多い点を活かし、仮想メモリを減らす・切る。もしくはpagefile.sysを別ドライブに移動する。
4・休止状態を使えないようにして、hiberfil.sysを作成させない。(hiberfil.sysは別ドライブへ移動不可)
※1・2・3は別途増設ドライブが必要です。
ここでは2以降の設定方法を解説します。
※2以降の方法はCドライブへのアクセスが減る効果も有りますが、実行は自己責任となりますのでご注意下さい。
2・プラウザの一時ファイル、マイドキュメント、テンポラリの移動
・プラウザ(InternetExplorer)の一時ファイル移動
「ツール」→「インターネット オプション」を開き、あとは「全般」タブ内の「閲覧の履歴」の「設定」に進み、変更します。
(Windows XPは、「全般」タブ内の「インターネット一時ファイル」の「設定」です)
・マイドキュメント移動
最初に、別ドライブに「ドキュメント」といった名前のフォルダを作成しておきます。
↓
「コンピュータ(Windows XPは「マイ コンピュータ」)開き、「ドキュメント」の「プロパティ」を選択。
※Windows 7・Vistaは、ピクチャ・ビデオ・ミュージック等も個別に移動設定が必要です。
↓
「フォルダを追加」で先に作成したフォルダを指定し、保存場所の設定」をクリックで移動になります。
デフォルト時のフォルダはここで削除しても「既定値に戻す」で再表示可能です。
(Windows XPは、「ターゲットフォルダの場所」のリンク先を、作成したフォルダに移動で完了です)
・テンポラリ移動
最初に別ドライブに「TEMP」といった名前のフォルダを作成しておきます。
↓
「コンピュータ」で右クリックし、「プロパティ」を開く。
↓
「システムの詳細設定」をクリック。
↓
「詳細設定」タブの「環境変数」をクリック。
↓
「ユーザー環境変数」「システム環境変数」の、TMP・TEMPの値を、最初に作成したフォルダに変更。
Windows XPでの方法もほぼ同じですが、詳細は2008年7月のパーツの犬をご覧下さい。
※2008年7月のパーツの犬は こちら!
3・pagefile.sysを減らす、消す、移動する場合
コンピュータで右クリックし、「プロパティ」を開く。
↓
「システムの詳細設定」をクリック。
↓
「パフォーマンス」の「設定」をクリック。
↓
「仮想メモリ」の変更をクリック
↓
「すべてのドライブのページング〜〜」チェックを外せば手動設定が可能に。
設定変更時は、すぐ「設定」をクリックして内容を確定させること。
↓
今回は仮想メモリを切りました。再起動後、Cドライブのpagefile.sysの消滅を確認。これで空き容量が8GB増えます。
※搭載メモリが少ない時に仮想メモリを減らす・切るとメモリ不足になりやすいため控えてください。
なお、WindowsXPの場合も方法は似ていますが少しだけ異なりますので、2007年12月の記事をご覧下さい。
※2007年12月のメモリ記事は こちら!
4・休止状態を使用不可にする場合
コマンドプロンプトを開く。この時、右クリック→「管理者として実行」で進めます。
↓
休止状態をチェックしたところ。
powercfg.exe /a
コマンドで、休止が有効だと確認。
↓
休止無効化は、
powercfg.exe /hibernate off
コマンドで実行。Cドライブのhiberfil.sysが消えました。
↓
再び状態チェック。休止が無効になっています。なお、休止を有効に戻すコマンドは、
powercfg.exe /hibernate on
です。
Windows XPの場合は、
コントロールパネル→パフォーマンスとメンテナンス→電源オプションと開き、
「電源オプションのプロパティ」で休止タブを選んで「休止状態を有効にする」のチェックを外せば完了。
hiberfil.sysの削除により6GB程度空きました。pagefile.sysの無効や移動も併用すれば、約28GBの空き容量まで改善します。
(それでもゲームなど大容量ソフトの複数インストールは避けたほうが良いでしょう)
ただし、休止が無効という事は、省電力時のデータは必ずメモリに残ります。この時停電などでPCがシャットダウンするとデータが消えます。
つまり、ノートPCの方はバッテリで使用時に省電力モードになり、そのままバッテリ切れでシャットダウンになるとデータが消える訳です。
ノートPCでバッテリ使用が多い方は、休止を有効のままご使用下さい。
なお、他にもデスクトップを別ドライブに移動する方法もありますが、これらはレジストリを変更するため危険が伴います。
ネットで検索して方法が分からない場合は、行わない方が良いでしょう。
本製品の感想は、
書込みで80GB製品より遅い部分はあるものの、ゲームなどの起動速度は同等、OS用ドライブとしての使用も容量に気を配れば問題ないでしょう。
さらにRAID 0にすれば、より高速化するのはもちろん、大容量メモリ搭載時でもCドライブ容量に余裕が出来ます。
本製品の購入をお考えの方は、ぜひ今回の記事を参考にして下さい。
その他記事一覧は こちら
この記事にコメントする