AMD Fusionマザーボードの実力測定

パッケージ E350M1/USB3

メーカー名&URL
ASRosk:http://www.asrock.com/index.jp.asp



どうも、先日の健康診断で体重が昨年から約10kg減と判明し、
喜びのあまりその日の昼は中華料理屋でチャーハンを2杯食べてしまった(酒)です。

今回は発売から好調なAMD Fusionマザーボードの性能を測定してみましょう。





●AMDの最新CPU搭載マザーボード
このFusionは、AtomやIONに対抗するAMDのCPU/GPU統合マザーボードで、
最上位のE350(デュアルコア)搭載製品でもTDP18Wという低消費電力がポイントの製品です。
オンボードグラフィックは「HD6310」という事で、HD6000シリーズ同様に
DirectX 11対応、動画再生機能は「UVD3」といった豪華な機能を備えています。


概容
用意した製品は、
ASRock:E350M1/USB3
です。
本製品はボード上にPCI-E x4スロット(形状はx16)があるほか、
さらにSATA3.0(6Gbps)、USB3.0(Etron製チップ)も備えます。
メモリスロットは2つ、メーカーHPによれば8GB×2の16GBまで搭載可能です。
※メモリ動作はシングルチャネル、クロックはデフォルト設定の場合533MHz(PC3-8500)となります。
 また、このマザーボードはサンプルのため、刻印の位置などが少し異なります。


IOパネル
画面出力にD-Sub・DVI-D・HDMIを用意。アナログ+デジタル or デジタルx2で2画面出力が可能です。
※2/25:デジタル2画面不可だった点を修正しました。ご指摘ありがとうございます。


UEFI
BIOSはUEFIを採用。 つまり64bitのWindows 7/Vistaで2TBの壁超えハードディスクを起動用にしても全容量使えます。
※2TBの壁解説や壁超えハードディスク使用法の記事は こちら!


ではチェック開始です。マザーボード以外の構成は以下の通り。
Memory:PC3-10600 4GB×2(PC3-8500動作)
ハードディスク:WD1002FAEX
光学ドライブ:LG GH24NS50
電源:300W(80PLUS非対応)
OS:Windows 7 Ultimate


チェック項目は以下の通り。
比較対象として、AthlonII 260u + 880Gマザーボードの組合せも用意しました。
※以前紹介した260u・785G構成の記事も参考にするため、ベンチマークは当時の記事と同じソフトを実施。
 ただし、FusionはDirextX 11対応のため、3DMark 11も追加しています。


・CPU & 3Dベンチマーク
 Superパイ(円周率計算) :104万桁
 3DMark06          :解像度デフォルト、Select Tests「SelectALL」
 3DMark11          :Performance
 Final Fantasy Benchmark 3(以下FF11):High
 MHFベンチマーク(以下MHF)       :デフォルト

・消費電力(ワットチェッカーで計測)など
 アイドル時          :OS起動後、5分ほど放置した状態の数値
 CPUのみ負荷        :負荷ツール「Prime95」を実行し、約5分後の数値
 CPU & ビデオ両方負荷 :「Prime95」とMHFを同時に実行し、1周終わるまでの最高値


・CPU&3D性能
  Superパイ 3DMark06 3DMark 11 MHF FF11
Fusion 49秒 2051 P287 1085 2285
260u + 880G 42秒 1612 N/A 707 2694
3D性能は、FF11こそCPUクロックが影響するベンチマークのため、200MHz高い260uが有利ですが、その他はFusionが勝りました。
260u + 785G構成記事のFF11がさらに高スコアなのは、LFB(オンボードビデオメモリ)を搭載しているためと思います。


・PC全体の消費電力
  アイドル時 CPUのみ負荷 CPU + ビデオ両方負荷
Fusion 33W 42W 48W
260u + 880G 41W 66W 74W
Fusionは最大負荷でも50W未満でした。CPUとグラフィックの合計(マザーボード全体)でTDP18Wは伊達じゃありません。


SATA3.0とUSB3.0の速度はCrystalDiskMarkで確認しました。
使用ドライブはMicron RealSSD C300搭載の
CFD:CSSD-S6M64NMQ
です。なお、この製品は
Crucial:CTFDDAC064MAG-1G1
と同チップ採用で速度も同じです。
※C300搭載SSDの紹介ページは こちら!

SATA3 ・SATA3.0(IDE設定)

USB3 ・USB3.0
どちらも問題ありません。
SATA3.0はC300紹介記事で使用したMarvell製チップ搭載マザーボードより1割ほど遅いものの、
890GXや67チップセットのSATA3.0に迫っています。


計測を見ると、CPU性能は動作クロックが200MHz高い260uに譲りますが、
気になる3D性能は見事880Gに勝っており、
3DMark 11が動くのもポイントです(さすがにスコアは低いですが)。
なお、CPU性能は同じ動作クロックの250uと比べればほぼ同等になります。
これなら通常のネットはもちろん、ブラウザゲームなどの軽い3Dゲームもいけるでしょう。

念のため動画再生を確認すべくYoutubeで1080Pの動画を視聴したところ、
CPU使用率15%前後で再生でき、重くなりませんでした。


少し重い設定 軽い設定
当ブログらしくLineageIIもプレイ。解像度フルHDで画面処理を落とさない設定では、
10フレームを切りましたが、「最低FPS:ON」にすれば人が多いギランの町でも15フレームほど出ました。
これなら人が少ない場所でのソロ狩りや露店チェックは十分可能です。
なにより低消費電力ですから、長時間PCを起動しておく必要がある露店放置用としても最適でしょう。



●サブPCやHTPC向けの最有力製品か
結果として、本製品(Fusion)は、意外と高い3D性能かつ低消費電力、
そして高速なSATA3.0やUSB3.0も備えるなど非常に面白いマザーボードといえます。

サブPCとしてネットや軽くゲームをするのはもちろん、低消費電力の家庭用サーバーにも向いています。
さらに高い動画再生能力を活かし、TVチューナーや書込みドライブ、そしてSATA3.0ハードディスクを搭載して
HTPC(Home Thearter PC)を作るのもありでしょう。
以上のような目的でもう1台PCを作りたいと考えている方は、
ぜひFusionマザーボードを選んではいかがでしょうか。
※PCIスロットがありませんので、内蔵TVチューナーなど増設カードを選ぶ際はPCI-E製品をお求め下さい。



■今回紹介した製品
E350M1/USB3


その他記事一覧は こちら



Posted by dospara_review at 16:43Comments(2)TrackBack(0)CPU | マザーボード2011年02月24日
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この記事へのコメント
1. Posted by Satoshi   2011年02月24日 22:04
D-Sub, DVI-D and HDMI monitors cannot be enabled at the same time.
You can only choose the combination: DVI-D + HDMI, DVI-D + D-Sub,
or HDMI + D-Sub.
マニュアルには上記の様に書いてありますが
※DVI-D + HDMIの同時出力は不可ですか?
2. Posted by $   2011年05月11日 16:42
>CPUとマザーボード合計でTDP18W
18WはCPU+グラフィックでは。
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