PowerColorのRADEON 2製品を大検証

パッケージ AX6950 2GBD5-PPVG2・AX6870X2 2GBD5-2DH

メーカー名&URL
PowerColor:http://www.powercolor.com/jp/default.asp

価格:同社製品絶賛発売中



最近メインPCで予期せぬシャットダウンが数日毎に発生するため、
OS再インストールするか迷い始めた(酒)です。

今回は、PowerColorから面白そうなRADEONが登場したので、2製品を入手してチェックしました。





●冷却強化のHD6950と、HD6870デュアル搭載の高性能カード

2製品
今回紹介する製品は、
AX6950 2GBD5-PPVG2(写真上)
AX6870X2 2GBD5-2DH(写真下)
です。

AX6870X2は、1枚の基板にHD6870のGPUを2つ搭載し、カード上でCrossFire動作をさせ高性能を実現しています。
メーカー曰く、GeForce GTX580より最大36%性能アップとの事です。
※一部リリース記事で「GTX590より36%アップ」とありますが、GTX580の間違いだそうです。

AX6950は、角度を手動で変更可能なファンを2つ搭載し、リファレンスカードより冷却能力が20%アップするそうです。
なお、本製品はGPU・メモリ共に50MHzオーバークロック(OC)されています。

では形状チェックから開始します。

長さ
AX6870X2はHD6990リファレンスカードと同じ長さのため、ケースのサイズにご注意を。
なお、ヒートパイプがあるためHD6990より縦に長いものの、
クーラーは薄く軽いので、実際に持つとHD6990よりコンパクトに感じました。

補助電源コネクタ
電源コネクタもHD6990と同じ8ピン×2ですが、6ピン×2の電源でも起動しました。
※保証外行為のため、6ピン電源の使用は自己責任となります。


6950_01 6950_02
AX6950はよくあるデュアルファン製品に見えますが……、

6950_03
ファンの角度を変えられるのがポイントです(ここでは右側のファンだけ変えました)。
ケース内の配線やハードディスクの位置を見ながら、排気方向を調節可能という訳です。


では性能測定を開始します。
使用PCやチェック内容は以下の通り。
・使用PC
マザーボード:ASRock H67 ATX
CPU:Core i7 2600
Memory:PC3-10600 2GB×2
ハードディスク:WD1002FAEX
電源:700W(80PLUS Silver対応)
OS:Windows 7 Ultimate 32bit

・3Dベンチマーク
・3DMark Vantage(以下Vantage):High
・3DMark 11:Performance・Extreme
・Heaven Benchmark 2.5(以下Heaven):解像度1920×1080
・FINAL FANTASY(R) XIV(以下FF14)ベンチマーク:High
 ※全画面化しています。
・温度(GPU-Zで計測、室温28℃)、消費電力(ワットチェッカーで計測)
 アイドル時:OS起動から約5分後
 ビデオカードのみ負荷:
    3DMark 11:「Graphics Test 1(解像度1280×720)」をループさせ、
    約5分後の数値
 PC全体の負荷:
    ビデオカード負荷に加え、CPU負荷ツール「Prime95」を同時に実行

HD6870X2の比較対象として、Palit:GeForce GTX580も用意。
なお、AX6950の温度は、まずファンをそのままの状態で測定し、
結果が芳しくなかった場合に、角度を変えて再計測する事にしました。


・3D性能
  Vantage 3DMark 11 Heaven FF14
AX6870 X2 H19840 P7899・X2717 1780 全画面6384・通常4034 16778
AX6950 H14360 P5165・X1676 1028 4803 11217
GTX580 H20157 P6513・X2111 1374 5768 12189

・消費電力、温度
  アイドル時 ビデオ負荷 全体負荷
AX6870 X2 91W・38℃ 336W 403W・73℃
AX6950 68W・36℃ 207W 307W・71℃
GTX580 77W・46℃ 314W 397W・82℃

・3D性能グラフ(クリックで拡大) グラフ



●ほぼ公証通りの性能を発揮
6870 X2の3D性能は、Vantageを除きGTX580より30%前後アップしています。
消費電力はわずかにGTX580を超えましたが、8ピン×2のビデオカードとしては低いでしょう。
※8ピン×2のビデオカード、HD6990&GTX590の記事は こちら!

ただし、これらの数値は、あくまでCF対応のゲームやベンチマークのスコアです。
実際にウインドウ表示に戻したFF14では、HD6870シングルのスコアとなっています。
また、LineageIIではCF時に画面解像度を変更すると、画面全体にノイズが入り、
ゲームを再起動するまで直らない症状を確認しました。
この様に、CF非対応のゲームでは性能を発揮できないだけでなく、
不具合が発生する可能性もあるのでご注意下さい。
※一度再起動すれば、また解像度を変更しない限り大丈夫です。

AX6950の温度は負荷時でも71℃で収まりました。
リファレンスのHD6950は80℃強でしたから、
OC製品のため熱くなりやすい製品なのにリテールより10℃下がった訳で、
20%冷えるというのは間違いなさそうです。
しかも本製品は、ファンの角度変更でさらに冷える余地があります。
ケースの構造や周囲のエアフローを確認しつつ、より効率的な角度を探してみてはいかがでしょうか

結果として、2製品共にほぼメーカー公証値通りの能力となりました。
AX6870X2は、電源のハードルが高く性能を発揮できないゲームもある製品ですが、
コストパフォーマンスは優秀ですので、対応ゲームをプレイしている方には大きな魅力です。
AX6950は比較対象が5万円クラスの製品のため性能が低く見えてしまいますが、
単体のビデオカードとしては十分すぎるスペックで、しかも冷えます。
性能・冷却重視のハイエンドビデオカードをお探しの方は、
ぜひこの2製品を選択肢に入れてはいかがでしょうか。



■今回紹介した製品
AX6950 2GBD5-PPVG2
AX6870X2 2GBD5-2DH


その他記事一覧は こちら



Posted by dospara_review at 16:44Comments(0)ビデオカード | 耳より情報2011年07月28日
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