TDP65Wの新APU:A6-3500を速攻レビュー

APU写真 AMD A6-3500

メーカー名&URL
AMD:http://www.amd.com/jp/Pages/AMDHomePage.aspx



どうも、
最近また家のモニタを3画面にしたい気分になり(現在は32インチと24インチのデュアル)、
ピボット対応で24インチフルHD、かつ極狭ベゼル(重要)の製品を探し始めた(酒)です。

今回は、先ほど発売されたAMDの新APUを速攻チェックします。





●TDP 65WのAPU「A6-3500」の性能と
 消費電力を測定
今回のAPUは、3コアCPUとRADEON HD6530Dを内蔵する
A6-3500
です。
本製品は名前の通り、先日パーツの犬で紹介したA8-3850の下位モデルとなります。
※A8-3850の紹介記事は こちら!

CPU・ビデオ機能のコア数や動作クロックがA8-3850と比べて抑えられていますが(その代わりCPUはTurboCore対応)、
TDPが65Wとなっているため、消費電力の軽減が期待できます。
※Aシリーズのスペック一覧は こちら!

ただし、消費電力が多少減っても、
Aシリーズのウリである3D性能がそれ以上に落ちては意味がありません。
という訳で早速性能と消費電力を測定してみましょう。
使用PC、チェック項目は以下の通りです。

マザーボード:ASRock A75M
MEMORY:PC3-10600 2GB×2
ハードディスク:SEAGATE ST31000524AS
光学ドライブ:LG GH24NS50
OS:Windows 7 Ultimate 64bit
電源:300W(80PLUS対応)

・CPUベンチマーク
 Superパイ:104万桁
 CINEBENCH:CPU測定

・3Dベンチマーク
 3DMark 06   :解像度デフォルト(1280×1024)、Select Tests「SelectALL」
 3DMark 11   :Performance
 FinalFantasyBenchmark3(以下FF11):High
 MHFベンチマーク「絆」(以下絆) :1280×720

・消費電力(ワットチェッカーで計測)
 アイドル時   :OS起動後、5分ほど放置した状態の数値
 CPU負荷    :「Prime95」を実行して約5分後の数値
 CPU&ビデオ両方負荷:「Prime95」と絆(1280×720)を同時に実行し、
                1周終わるまでの最高値

A8-3850のスコアはパーツの犬から流用となりますが、
今回は電源が異なるため、消費電力は再計測しました。


・CPU性能、消費電力
  Superパイ CINEBENCH アイドル時 CPU負荷 両方負荷
A8-3850 27秒 3.15 31W 143W 170W
A6-3500 31秒 1.95 27W 77W 92W

・3D性能
  3DMark 06 3DMark 11 FF11
A8-3850 6274 P958 5367 2288
A6-3500 5198 P735 4882 1901

・消費電力グラフ(クリックで拡大)
消費電力グラフ

・3D性能グラフ(クリックで拡大)

3D性能グラフ



●3D性能を維持しつつ消費電力激減で
 使い勝手は優秀
結果を見ると、3D性能はA8-3850比で約20%ダウンですが、
ビデオ機能のSP数が20%、動作クロックが約26%低い事を考えると妥当ではないでしょうか。
それでも3DMark06で5000を突破していますし、多くのゲームをスムーズにプレイ可能です。
 ・SP数     :A8-3850(400)、A6-3500(320)
 ・動作クロック:A8-3850(600MHz)、A6-3500(443MHz)


ただし、CPUコア数が1つ少なく、さらに動作クロックが低い為、円周率計算やCINEBENCHは差が生じました。
したがって、「動画エンコードなどを1秒でも早く終わらせたい!」という方には、
よりコアが多く高クロックの製品をお勧めします(寝ている間に作業なら十分です)。
もちろん一般的なゲームやインターネット用途には全く問題ありません。

そして今回のポイントとなるのは消費電力です。
A8-3850環境の半分近くまで低下し、TDP以上の差となりました。
表やグラフをご覧の通り、システム全体の消費電力がMAXでも100Wを切っています。

A8-3850だと80PLUS非対応の200W未満電源を搭載する小型のケースでは使いにくいものの、
(ACアダプタ使用のミニケースはほぼ不可)
A6-3500なら問題ないでしょう(ただし、ACアダプタの場合は120W以上)。


クーラー比較
付属のクーラー(左)はA8-3850用(右)より薄く、
この点も小型ケース向けと言えます。
※A6-3500用:厚さ4.2cm、A8-3850用:厚さ5cm


本製品は、CPU性能が高いTDP100WのA6-3650(ビデオ機能は同じHD6530D)と価格が近い為
一見割高に感じるかもしれませんが、3D性能は互角(CPU性能が高い分3650が少し上)で、
しかもエコという付加価値があります。
また、3コアCPU+3DMark06で5000を超えるDirectX 11対応ビデオカード、
さらにおまけ付き(初回版はDiRT3がバンドルされています)で8,370円(9/9現在)という価格は、
3コアCPUとRADEON HD6450(DDR3版)を別々に買うのと比べ同額以下で済むので、
高すぎる事は無いでしょう。しかも組み立てやセッティングは2つ買うより簡単です。

感想として、CPUクロックやコア数がモノを言うエンコード等の編集ソフトは得意ではないものの、
その他の用途向けには非常にバランスの取れたAPUではないでしょうか。
特に小型ケースにMini-ITXマザーボードを入れ3Dゲームも遊べるPCを作りたい方には、
有力候補となる事でしょう。




■今回紹介した製品
AMD:A6-3500


その他記事一覧は こちら



Posted by dospara_review at 11:14Comments(0)TrackBack(0)CPU | ビデオカード2011年09月09日
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