ハードディスク8台搭載可能なケースを検証

ケース写真 ドスパラセレクト:CTH-B8283JD


どうも、
ネットワークRPGの超大型アップデートが近日に迫っているため、
童心に帰って毎晩レベル上げに励んでいる(酒)です。

今回は、ハードディスクが8台も搭載可能なRAIDケースが目に止まったので、
見てみることにします。





●8台のハードディスクを搭載可能な外付けケース
ここで紹介する
ドスパラセレクト:CTH-B8283JD は、
ハードディスクが8台も搭載可能という外付けRAIDケースです。
PCとの接続にはUSB3.0とeSATAに対応しており、大容量データも高速で転送が可能です。
7月に紹介した5台搭載可能なDP-9153同様に本製品も好評で、
初回分は早くも売り切れてしまいました。

基本的にはDP-9153が8台に増えた製品とも言えますが、
本製品はDP-9153の様なOS上でのユーティリティが付属せず、
さらにマニュアルが英語のため初心者の方が購入すると設定が難しいかもしれません。

また、本製品はRAIDの制御がDP-9153の様な一般の外付けケースと異なっており、
4台ずつを2つ別々に管理しています。
例えばハードディスクを8台搭載でRAID 0にすると、通常は8台をそのままストライピングしますが、
本製品は1〜4をRAID 0、5〜8をRAID 0にして、この2つをさらにRAID 0にします。
つまりRAID 0+0(本製品ではRAID 00と表記)となる訳です。

同じく8台でRAID 3・5にした場合、RAID 3・5を2つ構築し、その両方をRAID 0にします。
つまりRAID 3+0・5+0(本製品ではそれぞれ30・50と表記)となります。

この特徴により、ハードディスクを取り付ける順番や設定次第では上手く動作しない事があるため、
ここではこの設定方法を中心に注意点などを紹介していきます。
ちなみに、3TBハードディスクの動作は問題無かったため、
最大24TBのドライブも作成可能です。


大きさ
サイズはMicroATXマザーボード搭載可能なミニタワー(右)と同じくらいの高さです。

正面
ハードディスクの番号は、上から1〜8となります。
基本的に1番から順に取り付けてください。
PC環境次第で違う順番(5番から開始)も可能ですが、あくまで「環境次第」のためお勧めしません。

内部
内部はこの通り。12cmの排気ファンで排熱も万全です。
なお、下部にある電源は300W対応です。



次にモードの設定・変更方法ですが、
ユーティリティソフトが付属しないため、
ディップスイッチとジャンパピンで変更します。


ハードディスク取付け後、PCと接続せずケースの電源も入っていないことを確認。

       ↓

ディップスイッチ
背面のディップスイッチ(青丸)を、赤丸内の図と同じ様に変更。

       ↓

ジャンパピン
ケース内部のジャンパピンが「CLEAN・OFF」にかかっているかを確認。
 ※CLEANの場合は「ON・CLEAN」に変更してください。

       ↓

背面スイッチ
背面のスイッチ(黄丸)を押しながら正面の電源ボタンを押す。
スイッチは5秒ほど押し続け、正面のハードディスクアクセルランプが点滅したら完了。

       ↓

PCに接続し、PCの電源を入れてください。


注意点としては以下の事があります。
・電源が入っているPCに接続状態でもモード変更はできましたが、
 そのままだと数分で認識が切れる可能性があります。
 この場合、一度電源を落とすかUSB3.0、eSATAケーブルを抜き差しして下さい。

・RAID設定ができない場合、一度CLEANにしてから再度RAID設定を行ってください。

・設定後のドライブの初期化やフォーマット、パーテーションの分割は
 「コンピュータの管理」で行います。
 合計容量が2TBの壁を超えた場合は、GPTで初期化しないと全容量が使えません。
 この点はDP-9153や3TBドライブの記事をご覧下さい。
 ※DP-9153の記事は こちら!
  3TBハードディスクの記事は こちら!



ではチェックを開始します。搭載ハードディスクは
HITACHI:HDS721050CLA362(500GB) です。
PCは、 ASRock:H67M-GE マザーボード搭載の環境を用意しました。

なお、ハードディス8台搭載時の消費電力ですが、
起動時:MAX202W(一瞬)
アイドル時:59W(USB3.0)、57W(eSATA)
CrystalDiskMark時:89W(USB3.0)、87W(eSATA)

となりました。

起動時の消費電力が非常に高いのは、
ハードディスクの特性(スピンアップ時に最大電力を使う)のためです。
今回はプラッタ1枚の500GB製品のため、より枚数が多い大容量ドライブを使う場合、
消費電力はさらに上がる可能性があります。
ですが、本ケースには300W電源が搭載されていますので安心でしょう。




●ハードディスク搭載台数毎に
 設定可能なRAIDモードを確認
では実際にRAIDモードのチェックを行います。
本製品が使用可能なモードは以下の通りです。

CLEAN:
  搭載ハードディスクをそれぞれ別のドライブとして使用。
  eSATA接続の場合、PCのeSATAコネクタが
  ポートマルチプライアに対応しないと1台しか認識しません。
  もし条件を満たしているのに1台しか認識しない場合は、
  そのうち1台を5番に入れ替えてみて下さい。

LARGE:
  搭載ハードディスクの容量をひとまとめにします。
  RAID 0と似ていますが、高速化はしません。
  その代わり容量・仕様が異なるハードディスクを混ぜて使えます。
  一般的にはJBODという名称で知られています。

RAID 0(00):
  1つのデータを分散して複数のハードディスクにアクセスするため、高速化が可能。
  ただし、1つでもドライブが壊れると全データが失われます。

RAID 3(30):
  1つのデータを2台以上に分散してアクセスしつつ、
  1台は別に「パリティ」というデータ修正用の符号データを専用に読み書きします。
  そのため、構築には最低3台のハードディスクが必要です。
  1台が壊れてもデータが守られるものの、扱える容量は1台分減ります。
   ※本製品は4台単位で別のRAID 3を構築するため、6台以上では
     2台分の容量が減りますが、片方の4台単位でそれぞれ1台まで、合計2台
     壊れるまで大丈夫(ただしパリティ用ドライブが壊れるとダメ)となります。
※11/7:「本製品」のパリティ用ドライブ破損時のコメントを強調しました。

RAID 5(50):
  1台壊れても大丈夫、かつ容量が減るのはRAID 3と同じですが、
  データだけでなくパリティも複数のハードディスクに分散して扱う点が異なります。
  本製品ではRAID 30の場合、パリティ用ドライブが壊れるとデータが全滅となりますが、
  RAID 50ではどの番号が壊れても生き残ります。


次はハードディスクの台数毎に設定可能なRAIDモードを紹介します。
なお、先述の様に、ハードディスクの取付けは基本的に1番から順に行いますが、
特定の組み合わせ時は異なりますので、以下の解説をご覧ください。
 ※CLEAN・LARGEモードはすべての台数で可能のため表記割愛。

ハードディスクの台数 設定可能なRAID 注意点
1台 00・30・50 1台のため動作は通常(CLEAN同様)で、
RAIDにはならず
2台 00 30・50設定時の動作はLARGE同様
30・50時の取付は1・5番で
3台 00・30・50 30ではRAID 3、50ではRAID 5動作
4台 00・30・50 30ではRAID 3、50ではRAID 5動作
5台 RAID不可  
6台 00・30・50 1〜3・5〜7番に取付け(4・8番は使わない)
7台 RAID不可  
8台 00・30・50  

5台と7台でRAID不可になる原因ですが、
5台以上で奇数という事は、
1〜4番と5〜8番の制御で台数が合わなくなるためです。
本製品にハードディスクを5台以上搭載でRAIDにしたい場合、
偶数の6台か8台をご用意ください。

なお、8台搭載時の速度も計測してみました。
(接続方式は画面内の下部を参照)

・RAID 00
RAID 00_USB3 RAID 00_ESATA

・RAID 30
RAID 30_USB3 RAID 30_ESATA

・RAID 50

RAID 50_USB3 RAID 50_ESATA

USB3.0、eSATAの性能をフルに発揮しています。
30・50でシーケンシャル以外のWriteが遅くなるのは仕様です。
シーケンシャルは高速ですので大容量データの扱いは快適です。




●その他注意点を解説
最後にその他の注意点を解説します。
まず、Etron製USB3.0チップの場合、ドライバが0.104以降である必要があります。

ETRON_096
ドライバ0.96の場合、全く認識しません。

ETRON_0105
ドライバを0.105に更新したところ、
無事認識しました(画面でのモードはCLEAN)

使用中のドライバが0.104より前の場合、
各マザーボードのページで最新版をダウンロードしてください。
もしない場合は、Etronのページからどうぞ。
 ※EtronのUSB3.0ドライバページは こちら!
  「Etron EJ168 USB 3.0 Host Controller Driver」の
  「Design Guide」下のアイコンをクリックでダウンロードできます。


また、Z68マザーボードでeSATA接続しても認識しない場合、
IRST:Intel Rapid Storage technology
(インテル・ラピッド・ストレージ・テクノロジー)の
ドライバを10.6.0.1022に更新してください。
 ※ドライバは こちら!

なお、Z68のeSATAの件は、チップセットのSATAを背面に回している製品での話です。
MarvellやAsmediaの様な別チップによるeSATAだとIRSTは関係ないため、
これらのチップで認識しない場合は、各チップの最新ドライバをチェックしてください。


以上、本製品の設定や速度、注意点をチェックしていきました。
本製品は8台搭載可能という豪勢な仕様のため、
個人用だけでなく、SOHO等でのデータバックアップ用途にも最適です。
制御が4台ずつのため5・7台でRAID不可という癖はありますが、
それ以外は実際の使用で問題なく、速度も十分でした。
現在ハードディスクが入手しにくい状況ですが、
すでに複数台持っておりLARGEモードで容量をまとめたい方にも向いています。
5台ケースでも足りない、という環境の方は、ぜひこのケースをお選びください。





■今回紹介した製品
ドスパラセレクト:CTH-B8283JD


その他記事一覧は こちら



Posted by dospara_review at 14:42Comments(17)TrackBack(0)ハードディスク | 耳より情報2011年11月02日
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この記事へのコメント
1. Posted by     2011年11月06日 08:06
RAID3でパリティドライブが壊れると崩壊って何言ってんの?
2. Posted by    2011年11月18日 10:44
たしかに、RAID3でパリティドライブ故障でRAID崩壊って初めて聞いた。
なんのためのRAIDだろう?

0以外はフォールトトレランスの向上が目的なのに。
3. Posted by 購入者   2011年12月25日 21:38
誰もみてないかもしれませんが、質問投下します。

本機器を買って、eSATA接続でCLEANモードでの運用を考えていたのですが、6ドライブ目から認識がされません。(他モードでの6ドライブ目の点灯をみるに、ドライブ故障ではないようにみえる。)
これってポートマルチプライヤの最大接続数みたいなものに引っかかっているのでしょうか。(利用チップはMarvell9120 driverは1.2.0.1014)

でも、例えば、4ドライブ目をはずした状態で5台(1,2,3,5,6)接続しても、6ドライブ目は認識してない状態になります。本機器は1から4と5から8で基盤が違うようですが、5から8側はeSATA接続でのCLEANモードで接続する場合、1つしか認識しない仕様となっているのでしょうか。(1,5,6,7,8で接続させた場合、認識したのは1と5だけ。)

ちなみにUSB3での接続は試していません。
USB3で全ドライブCLEANモードで認識ができるのであれば、インターフェースカードを買ってそっちに移行したいと思います。
4. Posted by 自分も購入者   2011年12月30日 20:08
自分も試しましたが、USB3.0なら全部認識するはずです。
AREAのSD-PEU3V-4で四台認識しました。
普通に使えてます。
M4A88TD-V EVO/USB3のUSB3.0は、これも認識するのですが
システム起動時にCTH-B8283JDを認識した所でBIOSが固まってしまうようで先へ進めませんでした…。
eSATAカードは玄人志向のSATA2E2-PCIeで8台総て認識しました。
ドライバはWindows7 X64にてウインドウズアップデートで落ちてくるやつです。
ASRockのSATA3カード(Marvell 88SE9123 / 88SE9120)は五台までしか認識できませんでした。
すんません、こちらはドライバどうだったか忘れました。

現在はM4A88TD-V EVO/USB3のUSB3.0のバックパネルにあるeSATAにRAID50にして繋いでつかってます。
書き込み速いっすね…。
5. Posted by 自分も購入者   2011年12月30日 20:15
要するに、ホストカード側の仕様ってやつじゃないかと…。
自分は8台満載のRAID50にしたので関係なくなりましたが。
6. Posted by 3   2011年12月31日 18:10
自己解決?しましたので情報を投下します。
上記質問で利用していたeSATAはマザーに乗っていたモノだったのですが、別eSATAインターフェースカードを利用することにより、eSATAのCLEANモードでも6ドライブ以上利用することができました。
結果は以下に記載しておきます。

利用機器(チップ)/6ドライブ以上認識可否(○×)
P67 Extreme6(Marvell9120)/×
CIF-eSATAP2(Sil3132)/○
SATA3E2-PCIe(Marvell9123)/○
7. Posted by 購入検討者   2012年02月05日 19:52
>>1,>>3
そのRAID3の欠点を補ったのが、RAID5なんですよ。
ちなみにパリティ情報保全機能があるのはRAID5以上です。
RAID3はパリティ情報は1ドライブに対し、RAID5以降はパリティ情報を各ドライブに分散する仕組みになってます。
実際のところ、現時点でRAID3は存在自体あまり、意味が無く。今日に至ってはRAID5以降のツナギ程度の代物と思ったほうがいいです。
使われている実用ケースも稀ですからw
8. Posted by 貯金者for購入   2012年02月16日 21:46
どなたか、8台50構成でBuffaloのルータのファイル共有機能につなげてらっしゃる方、おられませんか?
9. Posted by SAS   2012年04月12日 14:51
SASモデルのCFI-B8183TAの方は取り扱ってないんですかね?
10. Posted by yamada   2012年05月01日 11:21
本機器を買って、eSATA接続でCLEANモードで4台とRAID5で4台の運用を考えていたのですが可能ですか、教えてください。
11. Posted by yk2   2012年07月07日 12:07
本製品+REX-PE32Sで、eSATA接続にてCLEAN(4台)モードで運用しています。
HDDは全てWD20EARSで、認識も問題ありません。
ただ、HDDの残量が200GBくらいから書き込みが極端に低速になります。
なんと3MB/s平均です。びっくりするぐらい遅くて使い物になりません。最初は100MB/sくらい出ていたのですが・・・
このHDDを内蔵SATAに挿すと100MB/s以上出るので、HDD故障とかでは無い様です。
12. Posted by Gungnir   2012年10月21日 09:58
今更どうでも良いかも知れませんが
hard disk Sentinel Pro 4.10でCTH-B8283JDに搭載したHDDのSMARTが読めるようになってますね。
マザーボードの6番ポートに繋いでます。
ドライブレターの認識が一部変ではありますが
実用上問題はありません。
Windows7 x64 Professional
CROSSHAIR V FORMULA BIOS 1605
Catalyst12.8
13. Posted by pp   2013年04月05日 19:19
品番変わって現在はDP-8283となっておりますが、
こちらの商品は4TBのHDDを認識するでしょうか。
どなたか試された方がいらっしゃいましたら
情報いただけますと幸いです。

宜しくお願い致します。
14. Posted by Gestalt   2013年04月23日 00:46
本製品にはOS上のユーティリティが付属してないとのことですが、故障したHDDは特定できる方法はあるのでしょうか?
15. Posted by aaa   2014年03月29日 10:16
>>7
いや、それRAID3を勘違いしているよ
RAID3のパリティドライブが破損しても普通はデータは残る。パリティドライブ交換すれば、またパリティは再計算できるだろ?
RAID3の欠点はパリティドライブにアクセスが集中してしまうことと、性能を出すためには比較的高度な制御が必要になること。前者を解決するために、パリティを分散させたのがRAID5、後者を解決するためにブロック単位でデータを処理したのがRAID4だよ

そんで、この製品でRAID3がそんな謎仕様になっているというのなら、RAID3は危なくて使えないわな。最悪の場合、1台故障すればデータが吹き飛ぶんだから
でもわざわざそんな謎仕様にする理由はないわけで、レビュー担当者の勘違いじゃないの?
16. Posted by Empty   2014年06月05日 23:41
稼働中とかに故障とかしたHDDを引っこ抜いて交換なんてことはこれはできるんかな?
17. Posted by subzero   2016年06月25日 06:58
ところでこのエンクロージャはSharkoonの8Bay Raid Stationと同型種?

ロゴプレートの有無と、大きさと筐体表面の鏡面加工の感じが若干違う気もするけど、各部品ごとのデザインとスペックが瓜二つなので気になっていた。
dosparaセレクトは販売ページはあるけど、商品紹介のぺージが無いから色々判断に戸惑う感じ。
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