最新ビデオカード「GEFORCE GTX660Ti」を速攻レビュー

メーカー名&URL
Palit:http://www.palit.biz/palit/index.php?lang=jp
寝る時に扇風機を体に直撃する状態にしていたら
夏風邪気味になり鼻水が止まらなくなった(酒)です。
皆さんもお気を付け下さい。
今回は、先ほど販売開始されたばかりの最新ビデオカード
「GEFORCE GTX660Ti」を早速紹介します。
●Palitの定格&OC製品を測定
現在GEFORCE 6シリーズは、GTX670・680・690というハイエンド向けと、
GT640という補助電源不要のエントリー向け製品が発売されていますが、
(旧コア採用のGT630以下は除く)
GT640とその他は価格&性能差が激しく
ミドルレンジ帯の製品が有りませんでした。
このGTX660Tiはその隙間を埋めるべく登場した製品で、
2万円台後半から購入できるのがポイントと言えます。
この価格帯の製品はこれまでも人気が高く、
GEFORCE 6シリーズでも待ち望んでいた方も多いと思いますので、
急ぎ性能をチェックしましょう。

まずは形状をチェック。このPalit製品は、GTX670と同じクーラーを使用しています。
下はOC製品である「JetStream」です。
※GPU:1020MHz、Boost:1085MHz、Memory:6108MHz相当にアップ。
厚さは3スロットとなります。

基本スペックはGTX670に近く、
GPU・Memory・Boostクロック、さらにShader(Cudaコア)数が同じです。
ただしROPsが32から24に、メモリバス幅が256bitから192bitに減っています。
では測定を開始します。
使用PCとチェック内容は以下の通り。
GTX660Tiは定格版を2枚用意できましたのでSLIも確認。
比較対象には、GTX560TiとGTX670を用意しました。
マザーボード:MSI X79A-GD65(8D)
CPU:Core i7 3960X
MEMORY:PC3-12800 4GB×4
ハードディスク:WD 1002FAEX
電源:750W(80PLUS)
OS:Windows 7 Ultimate 64bit
・3Dベンチマーク
3DMark 06 :解像度1920×1080、AA x4、Trilinear、Select Tests「SelectALL」
3DMark 11 :Extreme
MHFベンチマーク「大討伐」(以下大討伐):1920×1080
PSO2体験版(以下PSO2):簡易設定5
・消費電力(ワットチェッカーで計測)
アイドル時 :OS起動後、3分ほど放置した状態の数値
ビデオ負荷 :3DMark11「GraphicTEST 1(1280×720)」をループして約5分後の数値。
最大負荷 :ビデオ負荷+「Prime95」を同時に実行し、
約5分後の数値(負荷コア数は消費電力が最も上がるように調節)
・使用ドライバ
GTX560Ti・GTX670 :301.42
GTX660Ti :304.87
・3D性能
3DMark 06 | 3DMark 11 | 大討伐 | PSO2 | |
---|---|---|---|---|
定格版GTX660Ti | 23979 | X2728 | 15698 | 25796 |
JetStream | 24056 | X2759 | 15874 | 26332 |
SLI | 26825 | X5142 | 13422 | 28120 |
GTX560Ti | 20972 | X1523 | 10428 | 18743 |
GTX670 | 25968 | X2925 | 17241 | 29781 |
・消費電力
アイドル時 | ビデオ負荷 | 最大負荷 | |
---|---|---|---|
定格版GTX660Ti | 74W | 248W | 388W |
JetStream | 73W | 254W | 393W |
SLI | 86W | 480W | 542W |
GTX560Ti | 77W | 280W | 423W |
GTX670 | 74W | 255W | 397W |
・3D性能グラフ

・消費電力グラフ

●560Tiの後継として十分な性能を発揮
計測結果を見たところ、
GTX560Tiと比べ大幅な性能アップ&消費電力減を確認できました。
性能は50%以上増、消費電力は30W減というところでしょうか。
これなら後継モデルとして申し分ありません。
上位製品のGTX670と比較すると、性能は10%程度の低下で済んでいます。
ただし、消費電力は意外にも差が小さいという結果でした。
SLIですが、非対応である大討伐のスコアが下がるのは
GTX670・680・690の時と同じですが、
SLI対応であるPSO2のスコアも効果が薄いのは解せません。
ドライバが初期版という事があるかと思いますので、
PSO2をGTX660TiのSLIでプレイしたいと考えている方はご注意ください。
※その他ゲームでも影響が出る可能性があります。
最後にJetStreamですが、
定格版より全ベンチマークでスコアアップしているものの、
GTX680に迫ったGTX670版ほどの性能向上はありません。
※GTX690・670の記事は こちら!
これはBoostクロックが原因で、
定格版は基準値980MHzですが、今回の計測では1085MHz前後までアップしています。
そしてJetStreamは基準値が1085MHzと定格版より105MHz勝りますが、
実測での最大値1120MHz程度でした。この伸び率がスコアにも表れている様です。
とはいえスコアは確実に上がっていますし、ファンの冷却能力も期待が出来ます。
感想として、このGTX660Tiは
前モデルとなるGTX560Tiと比べワットパフォーマンスが大幅に向上しており、
2万円台のビデオカードとしては非常に優秀です。
これから3Dゲーム用にビデオカードを購入予定の方は、
ぜひ本製品を候補にしてはいかがでしょうか。
そしてJetStreamですが、定格版との価格差は1,000円ですので、
少しでも高性能にしたいが2万円台で抑えたい方にお勧めです。
■今回紹介した製品
Palit GeForce GTX 660Ti
その他記事一覧は こちら
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