ADATAのJMicronコントローラー搭載SSD「SP600」を検証

SP600パッケージ SP600

メーカー名&URL
ADATA:http://www.adata-group.com/index_jp.html

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サブPCのOSがXPなので、そろそろ入れ替えかと思い始めたところ、
PC自体も古いため(CPUがAthronII x2 260u)、
APU構成に買い替えたいという物欲も湧いてきた(酒)です。

今回はサブPC用にも最適なADATAの低価格SSD
「Premier Pro SP600(以下SP600)」を紹介します。





●JMicron製コントローラー搭載の
  SATA3.0対応SSD
このSP600は、コントローラーにJMicron製「JMF-661」を搭載する
SATA6Gbps(SATA3.0)対応のSSDです。
128GBで8,000円を切るという低価格により、人気が高まっています。

JMicron製コントローラーと言えば、
SSDの初期に「Read:140〜150MB/s、Write:90MB/s」
という製品が流行りましたが、その頃搭載されていた事で知られています。

ですが、SATA3.0向けのコントローラーはMarvellとSandForceが主流で、
JMicron搭載製品はこのSP600以外見かけません。
という訳で、数少ないJMicronコントローラー搭載製品である
本製品の性能が知りたくなったので、128GBを入手してきました。


SP600中身
内容物はこちらです。3.5インチベイ用のマウンタや、
本製品は厚さ7mmのため、9.5mmにする変換ホルダーも付いています。
 ※新パッケージ版では、
   3.5インチベイ用マウンタが付属しなくなりますのでご注意ください。



では測定を開始しましょう。
使用PCとチェック内容は以下の通りです。
比較対象は、一つ上のモデルであるSP900の紹介記事から流用しました。
ただし、LineageIIは新たに計測しています。
 ※SP900の記事はこちら!

 マザーボード:ASRock Z87 Extreme4
 CPU:Core i7 4771
 MEMORY:PC3-12800 4GB×2
 OS:Windows 8 Pro 64bit

 ・CrystalDiskMark 3.0.2f
  ※SandForceコントローラー製品はデフォルトと0Fillの両パターンを計測。
 ・LineageII起動時間
  ※スタートメニューで「スタート」を押してから、タイトル画面が表示されるまでの時間。
    OS起動直後と、タイトル表示後ゲームを終了してすぐ再起動の2回を計測。
 ・同一ディスク内データコピー、
  ※ファイル数2,399、容量10.6GB


・SP600 128GB
SP600_128GB_ATTO SP600_128GB_0Fill_CDM

・SP900 128GB
SP900_128GB_ATTO SP900_128GB_CDM SP900_128GB_0FILL_CDM


  LineageII起動時間
OS起動直後(ゲーム再起動)
コピー時間
SP600 128GB 33秒64(17秒91) 1分56秒94
SP900 128GB 33秒49(17秒51) 1分44秒52




●ベンチマークはそれなりだが実効速度は上々
  低速SATA接続時に強みを発揮
結果はご覧の通りです。シーケンシャルReadが300MB/s台というのは、
500MB/sが主流となっている製品と比べて見劣りします。
ですが、コピー時間はSP900より12秒の遅れで済んでおり、
LineageII起動時間は互角です。

大容量ファイルの読書きが500MB/sクラスの製品に及ばないので、
結果的にコピー速度も少し遅くなるものの、
細かいファイルを大量に読込む起動時間はほぼ互角、という内容でした。
低価格なのはシーケンシャルが遅い分と考えて良さそうです。

こう見ると価格に見合った速度の製品で終わりがちですが、
実は本製品には逆の強みがあります。
それは、最大Readが370MB/s前後になるAsmediaやMarvell製の
SATA3.0に接続した際に、速度低下が無いという事です。
また、それ以下のSATA2や、外付けケースに入れてUSB3.0に接続する際も、
500MB/sクラスの製品より性能低下が少ないという事になります。

「元の性能差を考えると、低下しても500MB/sクラスの方が速いのでは?」
と思うかもしれません。
確かに500MB/sクラスの製品はCrystalDiskMarkやATTOの数値が
勝るかも(特に書込み)しれませんが、
コピー時間とLineageII起動時間は下がる可能性が大きいです。

理由は、先の計測結果があくまで
チップセットSATA3.0接続時、いわゆるMAX状態のためです。
つまり、そこから性能が下がれば必然的に実効速度が遅くなる可能性があります。
という訳で、今度は同じZ87 Extreme4に搭載されている
Asmedia製SATA3.0に接続してチェックしました。

・SP600 128GB Asmedia接続
SP600_128GB_ATTO_Asmedia SP600_128GB_CDM

・SP900 128GB Asmedia接続
SP900_128GB_ATTO_Asmedia SP900_128GB_CDM_ASMEDIA SP900_128GB_0Fill_CDM_Asmedia

  LineageII起動時間
OS起動直後(ゲーム再起動)
コピー時間
SP600 128GB 33秒48(17秒78) 1分58秒01
SP900 128GB 35秒79(17秒75) 2分02秒12

ご覧の通り、ベンチマークはまだSP900が勝りますが、
実効速度はSP600が逆転しました。
この様に、チップセット内蔵のSATA3.0より遅いSATAに接続する場合、
SP600は非常に面白い存在なります。
もちろんチップセットに接続した場合でも、
シーケンシャルが少し遅いものの実用には問題はなく、
しかも価格を抑えることができます。
これからSSDを購入したいが価格を抑えたい、
また先述の様に遅いSATAに接続する必要があるという方は、
このSP600を選択肢に加えてはいかがでしょうか。




■今回紹介した製品
ADATA:SP600シリーズ
ドスパラ各店舗でも販売中!

その他記事一覧は こちら



Posted by dospara_review at 15:19Comments(1)TrackBack(0)SSD | ドライブ類2013年11月26日
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この記事へのコメント
1. Posted by 立花良明   2013年12月15日 19:06
7mm→9.5mm変換があるのを知って助かりました。SSDは、7mmが主流ですが、PCが 9.5mmですので・・・・
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