Intelの新NUC「NUC6I7KYK」の性能測定

パッケージ Intel NUC6I7KYK

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最近蒸し暑さのせいか、食欲減退中の(酒)です。
皆さんも夏バテにはご注意ください。
今回は、小型PCの代名詞的存在である、
「Intel NUC」の新製品をチェックしてみました。





●SkullCanyon採用の
  ゲーミング対応NUCが登場

先日登場したIntelの「BOXNUC6I7KYK」は、
CPUにIntel Core i7-6770HQを搭載する新型NUCです。
従来のNUC用i7は2コア4スレッドのCPUのため、
i3やi5との違いはクロックやキャッシュ容量のみでしたが、
今回は4コア8スレッドとなりました。

そして、グラフィックは、Intel HDの上位である
Intel Iris Pro graphics 580を搭載しています。
デスクトップ版Broadwellのi5 5675C・i7 5775Cと同様に、
4次(L4)キャッシュとしてeDRAM 128MBを内蔵しており、
高い3D性能が期待できます。
さらに、USB3.1やThunderbolt 3も備えるなど、
非常に多機能な製品となっています。

製品写真
製品写真です、形状は従来のNUCとは異なり、薄い板状です。
天板には骸骨マークが刻印されていますが、
マークが無い天板も付属していますので、デザインが気になる方は交換可能です。

アダプタ01 アダプタ02
ACアダプタは120Wです。
ミッキーケーブルが付属しないため、別途ご用意ください。

前面 背面
前面と背面です。背面のType-C端子は、USB3.1・Thunderbolt 3両対応です。
今後登場予定の外付けVGAボックスを使う事で、3D性能アップが可能です。

底面
底面の四隅のネジを外すと内部へアクセスできます。

内部
内部はこちらです。
赤枠部分はメモリ(DDR4)、青枠はM.2スロットで、
どちらも2枚まで搭載可能です。M.2は2242・2280に対応しています。

完成
メモリとSSDを取付けると、この様になります。

マニュアル01 マニュアル02

こちらがマニュアルです。
なお、NUCシリーズの宿命か、本製品にはドライバディスクが付属しません。
マニュアル裏面の赤枠部分に記載されているIntelのページで
製品名「NUC6I7KYK」を検索し、
該当のドライバをダウンロードしてください。
 ※ダウンロードページはこちら!

なお、本製品のLANは、有線無線共にWindows 10標準ドライバでは
使用できません。つまり、ドライバは他のPCでダウンロードして
USBメモリ等に入れておく必要があります。



それでは性能チェックを開始します。ベンチマークは以下の通りです。
今回はオンボード用の標準設定だけでなく、
ビデオカード搭載時と同じフルHD設定も計測しました。
性能の比較対象はBroadwell版NUC及び、
デスクトップ用のBroadwell・Skylake記事から流用します。
また、M.2の速度もチェックします。使用SSDはXP941・950 Proです。

・ベンチマーク
 CINEBENCH R11.5:CPU測定
 Hyperパイ      :1M桁(1コア測定)

 MHFベンチマーク「大討伐」(以下大討伐):1280x720・ウインドウ、
                          1920x1080・フルスクリーン
 PSO2体験版 EPISODE4(以下PSO2 E4):簡易設定3・1280x720・ウインドウ、
                       簡易設定6・1920x1080・フルスクリーン
 ファイナルファンタジーXIV: 蒼天のイシュガルド ベンチマーク(以下蒼天)
                DirectX 11、標準品質デスクトップ・1280x720・ウインドウ
                DirectX 11、最高品質・1920x1080・フルスクリーン
 ドラゴンクエストX 目覚めし五つの種族 オンライン ベンチマーク(以下DQX) Ver1.4K(1.10)
                 標準品質・1280x720・ウインドウ、
                 最高品質・1920x1080・フルスクリーン
 
・消費電力(ワットチェッカーで計測)
 アイドル時     :OS起動後、5分ほど放置した状態の数値
 最大負荷時    :CPU負荷ツール「Prime95」と大討伐を同時に実行し、
              1周終わるまでの最高値

・SSD速度(CrystalDiskMark 5.1.2で計測)



・CPU性能
CINE
BENCH
Hyperパイ
(少ない方が高速)
NUC6i7KYK
i7 6700HQ
7.76 10.669秒
NUC5i7RYH
i7 5557U
3.86 11.406秒
i7 5775C 8.31 10.297秒
i5 5675C 6.69 10.786秒
i7 6700K 9.85 8.750秒

・3D性能(NUC6i7KYKのカッコ内はフルHD設定)
大討伐 PSO2 E4 蒼天 DQX
NUC6i7KYK
i7 6700HQ
8913
(5232)
16538
(1812)
6357
(1962)
14449
(8517)
NUC5i7RYH
i7 5557U
3432 6723
i7 5775C 9394 6723 16130
i5 5675C 8627 6284 15340
i7 6700K 5311 4510 11631

・消費電力
アイドル 最大負荷
NUC6i7KYK 19W 87W
NUC5i7RYH 9W 59W

・SSD速度
CDM_XP941 CDM_950PRO




●デスクトップPCに匹敵のパフォーマンス
  ドライバと熱には注意が必要

結果はご覧の通りです。
CINEBENCHの7.76という数値はi5より高く、
そして3D性能はi5 5675Cと互角となりました。
さすがにビデオカードが前提の最高設定フルHD環境は
DQX以外苦しいですが、標準設定ならいずれも快適です。
なお、NUC同士の差は言うまでもなく、
消費電力が上がったものの、ワットパフォーマンスは圧倒しています。
SSDも高速で、XP941はもちろん、950Proもフル発揮が可能です。

この結果から、メインPCとしても活用できる超小型PCを探している人に、
本製品は最適な1台と言えそうです。


ただし、本製品はこの薄型ゆえに排気は熱く、
HWmonitorでCPU温度を見たところ、負荷時は早々に100℃に達し、
クロック制御が発生しました。
動画編集や3Dゲームのみを行うだけならともかく、
同時に処理するといったデスクトップPCでもヘビーな使用法を
長時間続けるのは控えた方が良いでしょう。
この熱さと先述のドライバインストールには、くれぐれもご注意ください。




■今回紹介した製品
Intel NUC6I7KYK
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Posted by dospara_review at 17:43Comments(0)CPU | マザーボード2016年07月30日
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