HITACHI HDS728080PLAT20

998707d0.gifメーカー : 日立グローバルストレージテクノロジーズ
価格 : オープンプライス
(ドスパラ通販センター 6,600円)
URL : http://www.hitachigst.com/portal/site/jp/ - 7K80

「お手ごろサイズ」1プラッタ80GBのHDDレビューです。

たまにはHDDを買ってみる。
こんにちは。(い)です。私は今までずーっとずーっとExcelstorのJ240というHDDを使っていました。J240というのはこんなHDDなのですが、これがうるさいの何の。やっぱり時代は静音ですよね! ということでドスパラ通販センターのページであれこれ物色していると「3.5インチHDD 80GB 税込6,600円〜」という表示を見つけました。おお、安い! ――既にこの時点で静音云々ということは頭からすぽっと抜け落ちています――ということで、ついふらふらとタイトルのHDDを買ってきてしまいました。1プラッタ80GBだし、最新型だし、安いし!

ということはさておき、HDS728080PLAT20はシリーズ名として「Deskstar 7K80」という呼称がついています。呼称の末尾につく数字でシリーズの最大容量が決まるので、このシリーズは80GBが最大ということになります。先行してリリースされている7K250シリーズはは最大容量こそ250GBのラインナップがありますが1プラッタあたり40GBと密度が小さく、7K400シリーズは1プラッタ80GBであるものの最初から400GBの商品しかありませんので、いずれ現在の7K80を改良した大容量商品がリリースされるのでしょう。

せっかく買ったのですから。
J240と2つ並べて見比べてみました(画面1) 形状、ネジ、ラベルのスタイルなどがそっくりです。ラベルを入れ替えて貼ったら見分けがつかないんじゃないかと思うくらいです。

ここでようやく「どうしてHDDを買う気になったのか」を思い出し、PCにつないでスイッチオン! おお、静かです! J240はアクセス音もそうですがアイドル時の音が「ウィィィイイイ〜〜ン」とうるさかったのに対し、HDS728080PLAT20は耳を澄まさなければ聞こえないくらい静かです。

日立(元IBM)製のHDDは後述する"Feature Tool"で多少なりとも音を静かにできるのですが、何の設定もしていない状態で既に静か、というのはとてもありがたいことです。
 
 

ベンチマークテストの結果は。
せっかく新しいHDDを買ったのですから、ベンチマークテストをやらなくては!

とはいえ、旧型のJ240とだけ比べっこしても面白くないのでもう少し相手の数を増やしてみることにしました。

本日の競争相手:
Excelstor J240  1プラッタ40GB、IBMにOEM供給された(Deskstar 120GXP)HDDです。
Maxtor 6Y080P0 1プラッタ60/80GB&8MBキャッシュのHDDです。
IBM(現HITACHI) IC35L080AVVA07 1プラッタ40GBのHDDです。

相手にしては微妙とか言わないように…………。

テスト環境:
P4 2.6C / DDR 256MB*2(PC3200) / 865G / Seagate 340014A(OSブート用) / Windows2000 SP4


スペック比較:
 
HDS728080
PLAT20
6Y080P0
IC35L080
AVVA07
J240
プラッタ容量(GB) 80 60/80 40 40
内部転送速度 757Mbits/s - 592Mbits/s 627Mbits/s
キャッシュ 2MB 8MB 2MB 2MB
シークタイム 8.8ms <9.3ms 8.5ms 8.5ms
動作音(通常) 2.6 2.7 3.0 -


FDBENCH Ver1.01


6Y080P0が順当(?)に来てます。HDS728080PLAT20は、と見るとWriteの遅さが気になりますがReadがなかなか速いです。これだけでは何ですのでもう一つ、Sandraを試してみます。


Sisoft Sandra Standard 2004 SP2b FileSystem BenchMark(単位はMB/sec)


Write系は普通ですがRead、Buffered Readが特に速いです。

忘れた頃に思い出す、”Feature Tool"はフロッピーが必要。
以前から日立(IBM)のHDDをお使いの方にはもうおなじみのことかと思いますが、"Feature Tool"という純正ソフトウェアが日立サイト上で配布されています。どんなことができるのかというと、ずっと上に書いたHDDの静音化の他にHDDキャッシュの有効/無効、(BIOSで制限されている容量を持つ)HDDの容量変更、Ultra DMAモードの変更,HDDの温度モニター、S.M.A.R.T機能の有効/無効、パワーモード(バッテリー温存かパフォーマンス重視かに切り替え可能※ノートPC向け機能です)の変更、ということができます。できるんですが……このソフトを使うには、パーツの犬風に言うと

  「今更FDかよ!」

ということでフロッピーディスクが1枚必要になります。私は社内を駆けずり回ってようやく2枚手に入れましたが皆様はそういったことのないよう、"Feature Tool"を使われる際は事前に準備をお忘れなく。

と、いうことでフロッピーも手に入れたことですし、早速使ってみます。
FDから懐かしのDOSと共に"Feature Tool"が立ち上がります。設定メニューは画面上部の"Features"から選べます。

1)静音するならAAM
このソフトウェアで効果が一番体感できる"Automatic Acoustic Management(AAM)"は設定することでHDDのシーク音を"Quiet"から"Normal"まで変化させることができます。どれくらい効果があるのかを試すため、まずは"Disable"でテストすると(画面2) 「カリカリカリカリ」というシーク音がそこら中に響きます。ではこれを"Enable(Recommended value)"に設定しなおすと、HDDに耳をつけなければ聞こえないほどシーク音の音量が低下します。もともとHDS728080PLAT20は静かなHDDなのですが"Quiet"に設定することでより完璧な静音に近づけることができます。

2)速度向上! キャッシュは有効に
"Change cache settings"はそのものずばり、HDDのキャッシュの有効/無効を切り替える設定です(画面3) もちろん設定は"Enable"にしておきましょう。

3)古いマザーで大容量HDDを使うために、"Change capacity"

マザーボードのBIOSで扱えるHDD容量に壁――かつてなら8GB、32GB、最近ですと128GBですね――がある場合、回避するためのツールです。今ですともうほとんど見かけなくなってしまいましたが、壁にぶつかってしまった場合はこの機能を使いましょう(画面4) 画面右下にある"Option"ボタンで「壁」の数値を選び、使いたいHDDの最大容量を入力すれば、「壁」を突破できます。

4)S.M.A.R.T.でスマートに管理
Self-Monitoring Analysis and Reporting Technology」(画面5) そのものずばり、自己診断機能です。対応しているHDDならば"Enable""Disable"でオン/オフにすることができます。

5)Ultra DMAモードを変更する。
あなたのHDDが例えばUltra DMA mode 5(ATA100)まで対応しているのなら、モードを"Disable"から"mode5"まで変更させることのできる機能です(画面6) 基本的には最大レベルまでBIOSで自動的に設定を拾ってくるので、ここの設定を変更するということは、意図的にHDDの性能を落とすことになります。

6)目で見て楽しめ? "Show drive temparature"
もう説明は無用ですね。この画面をご覧ください(画面7) お使いのHDDの温度がわかります。では、"Test"ボタンを押すとどうなるでしょう? 押すと、HDDがRandom seekを始め、その負荷によってHDDの温度が変化するのを見ることができます。

HDS728080PLAT20をお使いの方ですとほとんど必要としない機能ばかりではありますが、こんなソフトもありますよ、ということで紹介してみました。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

まとめ―Readが速いから。
Readがかなり速いHDS728080PLAT20はシステム用として使うのがよい感じです。80GBクラスのHDD中、コストパフォーマンスは高めだと思いますので複数個購入してRAID化するのも面白そうです。(い)は早速、爆音を奏でるJ240と交換しました。"Feature Tool"を使えばJ240も一応静音化できるのですが、それでも元々の動作音のすさまじさは消すことができないので精神衛生的にもよいお買い物をしたとほくほくです。今週のドスパラ週末セールでもピックアップされているこの商品、ぜひお一ついかがですか?

製品スペック抜粋

規格:UltraATA 100
ディスク容量:80GB
回転速度:7200rpm
平均シークタイム:8.8ms
プラッタ密度:80GB/枚
バッファ:2MB
流体軸受け
   
   
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Posted by dospara_review at 21:17Comments(7)ハードディスク │2004年08月26日
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1. ブログランキング。  [ 夏休み、死ぬ気で受験勉強してみたりする。 ]   2004年08月30日 11:36
とりあえず一番最初に謝らせてくださいっ!! ごめんなさいっ。 ごめんなさい。 ごめんなさい。 ごめんなさい。
2. もうDVDに焼くのは面倒だなあ、ええい、HDDに保存だ!  [ よくばりな日記 ]   2004年11月07日 20:35
おととい16倍速のDVDデュアルドライブを買ったばかりですが、なぜ買ったかというと、「とにかくとっとと焼いて保存したい」という思いからです。しかし、まだまだ遅い!それに引き換え、HDD自体に溜め込んでいくほうがはるかに簡単で、後からアクセスするのも簡単なんです
3. ハードディスク(80GB)増設  [ Nakamura's Weblog ]   2004年12月18日 15:16
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この記事へのコメント
1. Posted by たかし   2004年08月31日 01:27
SANDRAは明らかにおかしい。
Bufferが100MB/sを越えることが異常だし、今時の7200回転ドライブで
シーケンシャルが28/18という値も異常。
公称値750Mbit/sなら、概算で90MB/sでこの6割程度は最低でるはず。

さらにいうなら、シーケンシャルリードトライトで2倍もの差が付くことは
原理的にあり得ない。
ベンチの取り方に問題があるのでは?
2. Posted by (い)   2004年08月31日 12:44
たかし様。
お世話になっております。

ご指摘の点、私も確かにおかしいと思います。
この後社内でW.D.2500BBを購入した者がいたので
借りて試してみたところ、Buffer Readが700MB/s超の
数字が出ました。計測するHDD以外の環境を変えない
イコールコンディションでデータを取ってこの数値ですので
別のHDDを用意してSandra以外で追試を行いたいと思います。
3. Posted by HAWK   2005年03月07日 17:09
同じ製品を買ったのですがHDD容量を認識しなくて困っています。
Feature Toolをダウンロードして試してみたところ、HDDの容量80Gは認識されていたのですが,BIOSの方のAUTO HDD detection で認識をさせると止まったまま
の状態になってしまいます。ジャンパピンは購入した際のままの設定です。
32Gpinの状態にするとBIOSでは33Gぐらいまで認識されます。
このような場合どのように解決したらよいのでしょうか。ご教授していただけると幸いです。
4. Posted by ナミちゃん   2005年12月29日 17:11
パソコンが古いのか分かりませんが、HDS728080PLAT20を認識できません。バイオスはAUTOにしていますが、ジャンパピンの設定も本体の通り全てを行って見ましたが、うまくいきません。
皆さんご指導の程宜しくお願いします。
なお パソコンの仕様は次のとおりです。
 購入時の本体はHDD(40G)、3.5インチ、CDがセットとなっていました。
  1年前に外付けのCD-RWドライブ(SCASI)と内蔵型のHDDを購入しました。
 今回はHDDを更に増設しようと思っていましたがうまく行きません。
どなたか、バイオスとジャンパピンの設定について、ご教示願います。
宜しくお願いします。
5. Posted by とも   2006年04月16日 20:53
この記事ではHDS728080PLAT20はバッファ2MBとありますが、メーカーページに行きますと80GBは8MBと書いてあります。実際は2MBなんでしょうか?
6. Posted by 陈   2006年11月17日 17:14
感觉hitachi的HDD还是不错的.其实excelstor也是使用的IBM技术.
7. Posted by たかし   2007年04月21日 18:47
>この記事ではHDS728080PLAT20はバッファ2MBとありますが、メーカーページに行きますと80GBは8MBと書いてあります。実際は2MBなんでしょうか?


7K80シリーズの中ではHDS728080PLA380(シリアルATA-80GB)のみが
8MB Bufferです
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